飯田線4両編成をつくる -クモハ52形+サハ48形-
昭和40年代のローカル線をイメージしたミニレイアウトの製作を予定していますが、まずは車両の準備から始めることにしました。
所有している通常のNゲージ車両は比較的近年のものばかりですので、今回は昭和の時代が楽しめるものにしたいと考え、今回選んだのは飯田線で使用されていたクモハ52形とサハ48形の4両編成のキットです。
この製品は数年前に発売されたものが今年の5月に再販されたものになります。通常、多くのBトレインショーティーが先頭車1両と中間車1両の2両セットで販売されているの対してこちらのキットはそれぞれ2両ずつの4両編成となっています。
クモハ52形とサハ48形の組み立て状況については、別のページにて詳しくご紹介していますのでそちらをご覧頂きたいと思います。
2011年10月23日
線路の配置を決める
今回使用するのはトミックスのミニレールセットがベースになります。レールパターンMAと呼ばれる基本セットで、半径140ミリと177ミリのミニカーブに長さ140ミリの直線レールを組み合わせた楕円コースです。
このままでも良かったのですが、4両編成の車両が停車できるホームをつくるために、長さ70ミリの直線レールを追加してみました。
この大きさであれば、A2サイズ(600ミリ×450ミリ)に十分収まりますので、今回はレイアウトのベースにはA2サイズのコルクボードを使用することにしました。
こちらの写真の上側に写っているのが今回使用するコルクボードで、近所のホームセンターで500円でお釣りがきました。下側に写っているのは両面にケント紙が貼られた厚さ5ミリのスチレンボードで、コルクボードの上に貼り付ける形でベースになる部分を製作して行きたいと思います。
この写真は、今回のレイアウトでメインのストラクチャー(建物)になる予定の駅舎とホームになります。使用したのはTOMYTEC製のジオラマコレクション(ジオコレ)シリーズの建物コレクションで、駅Aとして販売されているものです。
キットをそのまま組み立てた場合、ホームの長さが通常のNゲージ車両の3両分程度あるのとホーム全体が直線のため楕円コースの内側には設置できないため、途中何箇所かで切断して角度を付けながら継ぎ合わせることでカーブに沿った形状に仕上げました。
写真はまだ継ぎ合わせただけの状態ですので継ぎ目の段差などジオコレシリーズ特有の精度の低さが目立ちますが、この後、各継ぎ目部分を整形、塗装して仕上げて行きたいと思います。
駅舎の部分はキットをそのまま仮組みした状態ですが、大きなゆがみやズレは無いようですので、こちらは特に手を加えずに、原形を維持したまま使用したいと考えています。
通常の駅舎、特に模型化されているものは正面に入口がある場合が多いのですが、このキットでは側面にありますので、駅前のレイアウトを検討するときには注意したいと思います。
2011年11月05日
建物の配置を考える
昭和40年代頃の駅前の雰囲気を出すために、駅舎と同様にTOMYTEC製ジオコレシリーズの建物コレクションを使用することとし、タクシー乗り場や理髪店など数種類の組み立てキットを購入してみました。
右奥にある少し大きな建物は銀行として販売されているものですが、全体を少し白っぽい塗装に変更して別の目的で使用してみたいと思っています。ある程度の形が見えてきた段階で改めてご紹介させて頂きます。その他の建物は特に手を加えずにキットをそのまま組み立てました。
レイアウトの大きさから考えると十分な建物の数になったと思いますが、全体の配置などを検討しながら必要に応じて追加して行きたいと思います。
ジオコレシリーズの建物コレクションはすべて塗装済になっており、特に手を加えない場合は組み立てればそのまま使用することができますし、価格も700円から1,000円程度と手頃なため気軽に使用することができます。
ただし組み立ての精度はかなり低いので上手く組み立てられない場合は接合部分の加工などが必要になってきますのでご注意下さい。
2011年11月19日
水力発電所の建物をつくる
この写真は前回ご紹介したジオコレシリーズの銀行をそのまま組み立てた状態のものになります。
全体が薄い黄土色に塗装されており昭和初期の建物のイメージが良く出ていると思いますが、今回はこの銀行として造られた建物を白っぽい塗装に変更して水力発電所に加工する予定です。
この写真が塗装を白に変更した後の銀行と近所の100円ショップで購入したタオル掛け、建物の横にあるグレーのパーツはトンネルポータル(トンネルの入口部分にある石積み)になります。
タオル掛けの白いパイプは適当な長さに加工した後に全体を黒く塗装して水圧鉄管(発電所に水を導く鉄管)にします。またトンネルポータルは放水口(発電した後の水が出てくる穴)のイメージに仕上げたいと考えていますが、思ったような姿になるかは現時点では判りませんので、また後日ご報告させて頂きたいと思います。
続いては高架式線路の加工に進みたいと思います。水力発電所の放水口付近を流れている河川の横断箇所は本来であれば鉄橋にしたいところではありますが、市販されている鉄橋の模型は全て直線部分にしか対応していないため対応が容易と思われる高架式の線路にしてみたいと考えています。
残念ながら市販されている高架式の線路は半径250ミリ程度のものが最小となるため半径140ミリや177ミリといったミニカーブに対応したものは現在のところ販売されていません。
そこで今回は、KATO製の半径249ミリの高架式線路を加工して半径177ミリに対応させることにしました。
高架式の線路はトミックスからも販売されていますが形状的に加工が難しそうでしたので、KATO製を使用して加工にチャレンジです。この写真の右側に写っているのが半径249ミリの高架式線路で、左側が半径177ミリに加工中の状況になります。
まずは得意のプラモデル用ノコギリを使用して橋桁の部分や側面の壁になる部分がバラバラになるように切り離します。バラバラになった各パーツはカッターナイフや紙やすりなどを使って切断面を綺麗に仕上げます。
次にベースになるパーツを半径177ミリになるように厚さ1.2ミリのプラバンから切り出し、高架式線路の幅に合わせて整形した後、側面になるパーツをカーブに沿って貼り付けます。最後に橋桁の部分を貼り付ければ完成です。
半径249ミリのパーツを小さく曲げるため、接着剤が乾くまでの間はクリップなどを使って固定しておかないと接着剤が剥がれて元の半径に戻ってしまうので注意が必要です。
2011年12月03日
ベースとなる地形の整形
しばらく作業を中断していましたが再びやる気が出てきましたので、ベースになる地形の成型作業を開始することにしました。
当初の予定どおりA2サイズ(600ミリ×450ミリ)のコルクボードの上に厚さ5ミリのスチレンボードを1枚、その上に厚さ30ミリのスタイロフォームを2枚、更にその上に5ミリのスチレンボード1枚を重ねてトータル70ミリに上に線路を配置する形にしました。
この写真では手前部分が暗くて判りづらいのですが、A2サイズの大きさに切り揃えて重ねた状態になります。1番下のスチレンボードは谷を流れる川の水面に、1枚目のスタイロフォームの上は水力発電所がある中段の地表、そして1番上のスチレンボードの上が線路と駅前周辺の地表になる予定です。
まずは1番上のスチレンボードに建物や線路を配置して全体のレイアウトを決めます。谷になる部分は鉄橋や高架式の線路になる部分との位置関係を十分に確認しないと、スチレンボードやスタイロフォームをカットしてからでは修正が難しくなるため、仕上がり状態を立体的にイメージしながら作業を進めます。
この写真は谷になる部分のカットが終了した状態です。スチレンボードの上には建物や道路の配置を黒の水性ペンで書いてありますが、ここで油性のペンを使ってしまうとスチレンボードが溶けてしまいますので注意が必要です。
谷になる部分はカッターナイフを使って少しずつ切って行きますが、全部に切り込みを入れてしまうと谷の右側と左側が離れてしまい重ね合わせる時の位置決めが難しくなりますので、今回は幅10ミリ程度の切り残しを3箇所設けています。
最初に1番上のスチレンボードを切り抜き、次にそれを型紙にして下にあるスタイロフォームに切り取り箇所を書き込み、更にその下のスタイロフォームというように順番に切って行くと作業がしやすいと思います。1番下のスチレンボードは水面の高さになりますので、切らずにそのまま使用します。
続いて水力発電所がある中段の地表を切り出します。当然のことですが地表になる部分を残さなければいけませんので、切るのは1番上のスチレンボードとその下のスタイロフォームになります。
水力発電所の裏になる部分は山にする予定ですので、次のステップとして1番上のスチレンボードの上に更に山にするためのスタイロフォームを何枚か重ね貼りして行くことになります。
こちらの写真は谷や水力発電所部分の切り抜き作業が終了し、再び線路や建物を仮置きして全体の配置に問題がないか確認をしている状況です。
ちなみに右下に写っているのは模型の電車を走らせるためのコントローラーになりますが、近所にある家電量販店の模型売り場で5%オフという表示を見て、このレイアウトのために衝動買いしてしまいました。それほど高価なものではありませんが、飲み会は1回お休みになりそうです。
2012年01月28日
水力発電所周辺の地形をつくる
今回は水力発電所周りの製作状況をご紹介したいと思います。発電所の裏側は山になり線路はトンネル内を通過することになるため、まずは山とトンネルの工作からスタートします。
模型の場合、山を作ってからトンネルの穴を掘るのではなく、トンネルになる部分を残して周囲に山を築いていくイメージになります。
今回は発電所の水圧鉄管が通るスペースを設ける必要がありますので、鉄管とトンネルが重なって干渉しないように慎重に配置を決めて行きます。
この写真はトンネルの位置を確認しながら鉄管になるプラスチック製のパイプを仮置きして様子を見ているところになります。
山になる部分は厚さ30ミリのスタイロフォームを6枚ほど重ねて削り出しました。今回は非常に狭いレイアウトのため全体をかなり圧縮した形で製作していますので、中国の山水画に出てくる山みたいになってしまいました。
水圧鉄管の傾斜が急になり過ぎた感じはありますが、これ以上ゆるやかにするとトンネル内の車両と干渉してしまいますので、今回はこの配置で作業を進めて行きたいと思います。
これで鉄管の配置が決まりましたので、発電所らしく見えるように鉄管の途中に角度を付けたりコンクリート製の土台のようなものを作ったりして、それらしい雰囲気に仕上げます。
今回は水圧鉄管に100円ショップで購入したタオル掛けのパイプを使用し、コンクリート部分には1.2ミリのプラバンを現物合わせで加工して製作しました。
この写真では、まだ白いプラスチックのままですが、水圧鉄管を黒く、コンクリート部分をグレーで塗装すれば、それらしく見えるのではないかと思います。
更に水力発電所の裏山に合わせて、左側には切通しのある小さな山を作ってみました。また、川の両岸についても大まかな加工を行い、水力発電所の下側には放水口を設けています。
この放水口はトンネルの入口部分を左右に2つ並べてそれらしい形になるように下半分を切断したものになります。
次回は、トンネル内に線路を敷設して行きたいと思います。
2012年02月19日