今回ご紹介するのは冷蔵庫の側面にある袖壁へのコンセント増設作業になります。ここにどうしてもコンセントが欲しかったというレベル感ではないものの、この季節は扇風機やサーキュレーターを床に置いて使用する機会があり、ここにもあったら便利だったのになという感じです。
こちらの写真は以前にもご紹介したリフォーム直後に撮影したものです。左側にある腰壁の裏側には背面収納が設置されており、右側の袖壁はリビング側から冷蔵庫が見えないようにするためのもので、この壁に給湯器の台所リモコンやテレビドアホンを取り付けています。
右側に袖壁を設置するのを止めて対面キッチンにすることも出来たのですが、その場合はキッチン側への出入りがこの袖壁の位置になりますので、冷蔵庫の配置や台所リモコン、テレビドアホンの設置場所の確保も難しくなるため、最終的にこの配置に落ち着きました。
今回の作業ではこの赤い丸印のところにコンセントを増設します。リフォーム時に対応していれば作業も簡単だったのですが、その時は必要性を感じていなかったので仕方がありません。
まずはコンセントを設置する位置を確定させます。後ほど改めてご紹介しますが、使い勝手を優先すればもう少し左側に設置した方が良かったのですが、ここの上部にはキッチンの照明スイッチが設置されており、コンセントとスイッチで取付け位置がズレていると見た目が不自然な感じになり後から増設した感も高まるため、今回は使い勝手の方を犠牲にすることにしました。
高さは床から25センチくらいが一般的ですので、今回は同じ部屋にある既存のコンセントに揃えるようにしました。ではマスキングテープを貼った内側のラインに沿って壁をくり抜きます。四隅にドリルで5ミリ程度の穴を開けた後、引廻し鋸を使って壁材を切断しました。
ここの壁材は石膏ボードだと勝手に思い込んでいたのですが、これがなかなかの硬さで、切断してみたら構造用合板が使用されていました。薄い壁ですので強度を確保するために合板が使われているのかもしれません。
思っていた以上に時間を要しましたが、何とか無事にコンセント用の穴が開きましたので、切断面を軽く整えた後、この穴までケーブルを通してコンセントを取り付けます。
残念ながらキッチンの照明スイッチのところからは電源が確保出来ませんので、今回はテレビドアホン用の電源を分岐して使用します。尚、照明スイッチのカバーを外したのは電気工事のためではなく、スイッチとコンセントの取付枠の縦の位置が揃っているかを確認するためです。
こちらがテレビドアホンを取り外した状態です。中央に見えている太いケーブルが電源で、細い方のケーブルは玄関子機からの通信線になります。
このケーブルを引き直すのであれば天井裏で分岐させた方が良いのですが、既存のケーブルの配線ルートを調べるのは手間と時間が掛かりますので、今回はここのボックス内で増設したコンセントまでのケーブルを分岐させることにしました。
以前に階段下の収納に照明器具を取り付けた時のように、ファイバースコープカメラを使って壁の内部を確認してみましたが、特に支障となるようなものはなく、そのままケーブルを通しただけで無事にここまで到達してくれました。
今回のコンセントの増設は、工具箱の中などに残っている材料だけで対応が可能だと思って作業を始めたのですが、調べてみるとコンセントの仕様が思っていたものと違っていたのと、ケーブルの接続に使用するコネクターの在庫が不足していたため近くのホームセンターで調達してきました。購入価格は両方で856円です。
コンセントの増設は壁の中にケーブルを通すことがメインの作業になりますので、それさえ無事に終われば後は簡単です。後からでも壁の中に取り付けが可能なボックスもあったのですが、今回はそこまでは不要でしたので、手元にあった石膏ボード用C型はさみ金具を使って固定しました。
続いての作業は電源側の接続になります。先程ご紹介したテレビドアホンの裏側で電源ケーブルを分岐します。壁の中にある狭いボックス内で分岐させるとケーブルやコネクターの収納に苦労するのですが、天井裏から新たなケーブルを引き込むのは更に大変な作業になりますので、今回はこの方法がベストではないかと思います。
こちらの写真が作業後の状況になります。今回コンセントを増設した袖壁の前には小さなラックを置いていて、それとコンセントが微妙に干渉するため取り付け位置で悩んでいました。
もう少し左側にあった方が使い勝手が良いのは分かっていたことですが、作業前にメジャーなどを使って何度も確認しましたので、使用時に支障となることはなさそうです。
尚、冷蔵庫の左側に雑多なものが写ってしまっていますが、元々ここは妻のワークスペースとして小さなカウンターが設けてあり当初は椅子も置いていたのですが、年月の経過とともにカウンターの上や足元に食品類やペットボトルなどが並ぶようになり、今では完全にパントリー状態になっていますので、棚板の追加などいずれここもプチリフォームが必要になるのかもしれません。新築時は勿論ですが、リフォームであっても暮らし始めてみないと分からないことは多いものです。
こちらの写真が増設したコンセント付近の状況になります。ラックの脚がプレート部分に重なってはいるものの使えないということはありません。このラックも簡易なものでいつまでも使い続けるものではありませんので、新たに購入する時には横幅などを良く検討したいと思います。