Windows11の記憶域プールでRAID構築(自作9台目)

自作PC

先月初めに新しく導入したNASを活用してパソコンに保存したデータのバックアップ方法を見直しましたのでご紹介したいと思います。

こちらの画像は以前にブルーレイドライブを交換した時のものです。Windows11のバージョンが異なり、表示内容等が現状とは多少違いますが、2台あるハードディスクのD:ドライブにデータを保存し、ファイル履歴機能によりそのバックアップをE:ドライブに保存していました。

今回の作業開始前にも同様の画像を保存していたのですが、データの移行作業中に誤って消失してしまったようで、数年前の古い画像の流用になりました。

今回の作業では、Windows11にある記憶域プールを使って2台あるハードディスクでRAID構築を行います。RAIDについてはご存じの方も多いと思いますので説明は割愛しますが、今回はハードディスク故障時のデータ保護が目的のため、2台でRAID1(ミラーリング)を構成します。

Windows11では設定画面への移行、集約が進んでいるため古い人間は必要な機能を探すのに苦労しますが、今回は使い慣れているコントロールパネルから設定を行いました。コントロールパネルはWindowsツールの中にありますので、スタートのすべてのアプリの中から選択します。

尚、設定画面にあるシステムのストレージからストレージの詳細設定を選択することで同様の設定が可能なようです。

記憶域の管理で新しい記憶域プールを作成すると、ハードディスク上にある全てのデータが消えてしまいますので、操作を始める前にD:ドライブの全データをNASの方に移動させます。

写真や動画はファイル容量も大きいため移動にはかなりの時間を要しました。この間、パソコンの使用には制限があるため、時間に余裕のある時に実施する必要があります。

こちらの画像は記憶域プールを作成してデータを元に戻した状態になります。物理ドライブとしては2台のハードディスクが表示されていますが、記憶域としてはD:ドライブとして表示されます。

この時にRAID1(ミラーリング)に設定するには、記憶域プールを作成する段階で双方向ミラーを選択してやります。2台で一つの記憶域ですので使えるのは1台分の容量のみです。

記憶域プールの作成方法についてはいろいろなところで紹介されていますので省略しますが、当初は「プールを作成できません」というエラーメッセージが表示されて何度やっても先に進むことが出来ませんでした。そこには「ドライブの接続を確認して、もう一度やり直してください」と表示されていましたので、ディスクの管理画面などでも確認してみたのですが問題はありません。

ネット上にある情報を参考にして試してみたのが、デバイスマネージャーで該当するディスクドライブを一旦無効にした後、再度有効にするというものです。

これ以外の対処方法もいくつか見つかりましたが、『たぬきおやじ』の環境ではこの方法で問題は解決し、無事に記憶域プールを作成することが出来ました。

こちらが現在の状況になります。以前は最初にお見せした画像のとおり、D:ドライブとE:ドライブの2台のハードディスクが表示されていましたが、今は記憶域として1台の表示になっています。

これで2台のハードディスクが同時に故障しない限り、保存したデータが消失することは無くなりましたが、何らかの不具合により2台同時故障も無いとは言えませんので、念のためにNAS側にもバックアップデータを保管することにしました。

最初はこれまでと同じようにファイル履歴の機能を使用し、データの保存先としてNASを指定して使ってみたのですが、履歴として保存されたデータの容量が元のデータよりもかなり大きくなるという事象が発生しました。保存されたデータを調べてみたところ、全てのファイルが二つずつ保存されています。一旦全ての履歴データを削除した後、再度試してみても状況は同じでした。

なぜこのような事象になるのか良く分かりませんが、記憶域としてRAID1(ミラーリング)を構成したことで、2台のハードディスクに保存されているデータを両方とも履歴として保存しているのではないかと勝手に想像しています。

NASのハードディスクにはまだ余裕があり、同じファイルが二つずつ保存されていても特に支障はないのですが、NASの機能としてEZ Syncという指定したフォルダやファイルを同期させるアプリがありますので、ファイル履歴の代わりにこちらを試してみることにしました。

ファイル数が非常に多いため、最初の同期には朝7時頃から夜9時頃までパソコンを起動したままの状態にして2~3日間ほど要してしまいましたが、以降は更新されたファイルだけ自動的に同期されますので、ファイル履歴の機能と同じような感じです。また、同期されたファイルを確認してみたところ、同じものが二つ保存されるという事象も発生していませんでした。

現在のシステム構成になってから数日が経過し、保存データの保護という面では特に問題等は発生していませんが、気になっているのがパソコン起動時に時々発生する事象です。

フォルダやファイルを同期させるEZ Syncというアプリはパソコンを起動した時に動作を開始するように設定しているのですが、NASに接続するのに時間を要する時があり、同期フォルダが見つからないというメッセージが表示されて動作が停止してしまうのです。

当初はパソコンの起動からNASとのネットワーク接続が確立するまでの間に発生する事象と思っていたのですが、EZ Syncを一旦停止し、再度起動させた時にも同様の事象が発生することがありますので原因は別のところにあるようです。まだ解決策は見つかっていませんが、キャンセルボタンを押せば動作は開始されますので、アプリ側での改善を待つことにしたいと思います。