自宅をリフォームして以降の不満点の一つでもあった階段下の収納にようやく照明器具を取り付けることにしました。これまでにも何度か取り付けを考えたことがあるのですが、これがないと普段の生活に支障がある訳でもなく、作業も面倒なため4年間も放置してしまいました。
この写真の赤い丸印のところが階段下の収納の扉になります。階段が途中で90度曲がっている箇所からこの扉までですのでそれほど大きな収納ではありません。この収納扉の反対側は和室になっているため普段は建具が閉められており、収納の中にはあまり日が射さないことから扉を全開にしても薄暗い感じです。
リフォーム中に工務店の方に照明器具の必要性を確認してみたのですが、他の作業現場でも階段下の収納に照明を付けた経験はなく、そこまでは不要だろうという結論になりました。あの時にもう少し強く要望すれば良かったのですが、自分で出した結論ですので仕方がありません。
先日、縁側などの追加のリフォームも無事に終了したところですので、この機会に重い腰を上げてこの収納にも照明器具を設置してしまいたいと思います。
まずは照明用の電源確保ですが、幸い収納の中にはコンセントが設置されていますので、ここから内部で分岐させてやれば何とかなりそうです。
続いては照明器具の取付け場所になります。この写真では分かり辛いものの左手側が階段が途中で90度曲がっている箇所になるため天井が低く、あまり高い位置に照明器具を設置すると奥の方まで光が届いてくれません。
また階段下の斜めになった天井部分は新たにケーブルを通すのがかなり難しそうですので、今回はこの写真の赤い丸印の辺りに設置することを目標に作業を進めます。先程ご紹介したコンセントの上部にあたる壁面になります。
最も悩んだのがどのような照明器具にするかになります。天井面への設置であれば以前に床の間に設置したベースライトと呼ばれているような製品でも良いのですが、大きさもデザインも壁面への設置には向いていない感じです。
壁面であればブラケットライトが一般的であり多くの製品が販売されているのですが、コンパクトな製品は少なく、ネット上の情報をいろいろと調べている時に目に留まったのがこちらのスポットライトになります。DAIKO(大光電機)のDBK-41137YEという品番の製品で、器具にスイッチが内蔵されている点も気に入りました。
デザイン的には良く見掛けるスポットライトですが、並べたマウスと比べると分かるように非常にコンパクトな製品になっています。
メーカー希望小売価格は19,580円と割と高価な商品ですが、今回は楽天市場で6,715円でした。
では、早速作業を始めて行きますが、まずは壁の中の構造がどうなっているのかを調査する必要があります。リフォーム中に出来るだけ多くの写真を撮っていたものの、この階段付近は作業の都合で古い壁材を残したまま上から石膏ボードが貼られていて内部の状態が分かる写真がありません。
照明器具を取り付ける位置が決まってもそこまで電源ケーブルが通せるかがポイントです。まずは二度目のリフォームの時に購入したファイバースコープカメラを使ってコンセント部分から内部の状況を確認します。
この写真はリフォーム中に階段の架け替え作業の途中で撮影したものです。リフォーム前はここがダイニングキッチンへの出入り口になっており、写真が小さくて見辛いですが壁面には板チョコのような木製の壁材が貼られていました。
自宅での生活を続けながらのリフォームでしたので、この時はダイニングキッチンに手を付けない状態で階段の架け替えを行ったため、この板チョコのような壁材は撤去せずに作業を進めることになりました。そのため階段下の収納の壁は石膏ボートと古い壁材の二重構造になっています。
壁の中の構造をファイバースコープカメラを使って確認した結果、古い壁材と石膏ボードとの間にも隙間はあるものの、途中に横桟があってケーブルを通すことが出来ません。しかし、古い壁材の更に奥側には十分な空間があり、途中に支障となる構造物もなかったため一安心です。
縦に貼った黄色いマスキングテープは石膏ボードの裏側にある縦桟の位置です。ここに照明器具の台座を取り付けることになりますので、電源ケーブルを貫通させるための穴は縦桟が無い側に少しずらして開けてやります。木工用ドリルを使って石膏ボードと古い壁材を貫通させました。ちなみに横向きに貼ったマスキングテープは照明器具を設置する高さの目安です。
ここまでは順調に作業も進みましたが、壁に開けた穴からコンセント部分までケーブルを通すのに相当の時間を要してしまいました。1時間30分程度は頑張っていたと思います。
最初は開けた穴にケーブルをそのまま差し込んでみたのですが、壁の中には十分な空間があるものの、何度やり直してみてもコンセント部分までは降りてきてくれません。続いてはLANケーブルの配線時などに使用している通線ワイヤーを使ってみました。こちらは壁の中に簡単に入っていくものの先端が壁の中で引っ掛かってしまいます。しかも、この方法を諦めて引き抜こうとしたら先端がどこかに挟まってしまい抜けなくなりました。これを抜くのに使った時間が大半だと思います。
そして最終的に成功したのがこちらの写真の方法です。使用したのは荷造り用のビニール紐です。先端に重りとしてビスを括り付け、壁に開けた穴から下に垂らします。途中で引っ掛からないことを祈りながら少しずつビニール紐を壁に入れて行ったところ、無事にコンセント部分まで辿り着きました。後はケーブルをビニール紐につないで引き抜くだけです。
正直なところこれほど手間の掛かる作業だとは思っていませんでしたが、何とか無事にケーブルを通すことが出来ました。ここまで来れば後は通常の電気工事を残すだけです。
こちらが無事にコンセント部分まで辿り着いたビニール紐とケーブルになります。無理に引っ張ったりして途中でビニール紐が切れたりケーブルから外れたりすると大変ですので、ケーブルを壁の中に押し込みながら少しずつビニール紐を引き抜きました。
目安としていた位置に照明器具の台座部分を付属の木ネジを使って取り付けます。ねじ込んで行くと木材に到達した感触がありましたので、縦桟のある場所に取り付けることが出来たようです。
この照明器具は台座部分に嵌め込んで時計方向に回すと固定されるようになっています。取付け用のネジなどが外から見えないためスッキリとした印象です。
照明器具の取付けも無事に終了しましたので、ケーブルの貫通作業の時に汚れてしまった床面などを掃除した後、コンセントの裏側に照明器具からのケーブルを接続します。今回は横着をしてこの回路のブレーカーを切らずに作業を行いましたが、安全のためには切ることをお勧めします。
こちらは照明器具に内蔵されているスイッチになります。このスイッチが無い場合は壁面に新たにスイッチボックスの増設も必要になってきますので付いていて助かりました。
この銀色のレバーを右側に倒すと点灯、左側に倒すと消灯になります。器具の取付け高さは床面から140センチにしましたので、スイッチを操作する時も丁度良い感じです。
こちらが点灯させてみた状況です。電球色のLEDライトですので柔らかい光が収納の中を照らしてくれます。この位置では階段下の奥の方までは光が届かないかとも思いましたが、壁や床面が照らされることで奥の方でも十分な明るさがあって問題はありませんでした。
こちらの写真はこれまで収納の中で使用していたLEDライトになります。明るさは十分過ぎる程にあるものの、収納の中で探し物をする時などは手に持って作業をする必要がありますし、物の出し入れ時に邪魔になることもあり、決して使い勝手の良いものではありませんでした。
長らくここで活躍してもらいましたが今日からはお役御免です。またどこか別の場所で活躍する時が来ることを祈って、とりあえずこの収納の中でお休み頂くことになりました。