ミライのリコールと初めての車検

整備記録

早いものでミライを購入してから3年が経過し、今月23日に車検満了日を迎えます。また、昨年末にリコールの案内もありましたので、今回の車検に合わせて実施することになりました。

今回のリコールは緊急通報装置が対象のようです。装置に不具合が見つかった訳ではなく車両工場での完成検査にて音声通話機能の検査が不適切だったというものです。

こちらが作業内容の部分を拡大したものになります。イラストはプリウスになっていますが、対象車両は令和2年以降に生産したプリウスとミライの一部だそうです。

ダイハツ工業の認定試験の不正が大きな社会問題になっていますが、このリコールの案内文に書かれた内容を見ていると本質的な部分は同じようなものではないのでしょうか。

とりあえず検査は約15分とのことですので、問題が無ければすぐに終わる内容かと思います。

燃料電池自動車には水素タンクが搭載されており、満タン時は70MPa(メガパスカル)という高圧で水素が充填されるため、このタンクは高圧ガス保安法に基づく容器の再検査が必要でした。

昨年の12月までは、道路運送車両法に基づく車検が初回の場合は3年目、高圧ガス保安法に基づく容器の検査は初回が4年1ヶ月以内、以降は2年3ヶ月以内となっていました。実際には3年目に実施する初回の車検時に水素タンクの検査も合わせて行うことが多かったようですが、この点検周期のズレがユーザーにとっても負担であったことから、法律が改正され、燃料電池自動車の水素タンクは高圧ガス保安法の適用外となり、新たに車検時の点検項目にガス容器の損傷確認などが追加されました。『たぬきおやじ』のミライはギリギリ法改正に間に合った感じです。

ということで、ディーラーから車検時に水素タンクを満タンにしてから持ち込んで欲しいとの連絡があり、急遽、入庫の前日に水素ステーションに行くことになりました。こちらは以前に撮影した水素充填中の様子で、ここは移動式の水素ステーションとなっています。

水素を満タンにした後は、道路の向かい側にあるラーメン屋さんで昼食です。今回が初めての利用でしたが、こちらの担々麺と唐揚げのランチセットは900円、唐揚げがとても美味しくて担々麺の辛さが寒さで冷えた身体を温めてくれました。

月に1回程度は水素ステーションに出向きますので、次回はまた違ったメニューも試してみたいと思っています。

ディーラーへの入庫日は1月31日、当初の予定では翌日の2月1日に引き取りに行くはずだったのですが、満タンにしたばかりの水素の圧力が不足していて水素タンクの検査が出来ないという連絡を受けました。水素ステーションからの距離がそれなりにあるため、検査に必要な規定圧力を僅かに下回ってしまったようです。

ユーザー側ではどうしようもない問題ですので、結局、ディーラーの運搬車両で水素ステーションまで車を運び、再び満タンにした後に持ち帰ってタンクの検査という流れになりました。

引き取り時に話を聞いたところ問題はそれだけではなかったようです。水素ガスの漏れを検出するセンサーの試験に専用の水素ガスを使用するのですが、検査の途中で無くなってしまい追加発注が必要になったとのことで、更に検査に要する期間が延びてしまったそうです。

延びに延びた今回の車検、終了したとの連絡を受けたのは2月8日、入庫から9日目のことでした。車に乗れない期間が長くなってしまい文句のひとつも言いたいところではありますが、田舎のため燃料電池自動車の車検はここのディーラーも初めての経験ですので、担当して頂いた方も相当のご苦労があったのではないかと思います。本当にありがとうございました。

燃料電池自動車の車検は『たぬきおやじ』にとっても初めての経験で、気になっていたのは車検に要する費用のことです。水素補充のための車両運搬も必要になり、かなり高額の請求になるのではないかと心配していたのですが、支払いの総額は何と10万円丁度でした。

軽トラの車検でも8万円ほどでしたので、この金額を見てビックリです。高額な補機バッテリーの交換を見送っているのと、初回車検や早期予約の割引、代車不要や持ち込み引き取りの割引もあってこの金額に収まったようです。それと初回車検は重量税が免除なのも大きかったと思います。

ちなみに水素の補充に要した費用については、水素代の実費だけが加算されており、運搬費などの追加は不要とのことでした。良心的な対応に感謝しかありません。

次回の車検では補機バッテリーの交換も必要になると思いますし、重量税の免税措置もありませんので、予算を増額した上で2年後を待つことにしたいと思います。