軽トラのワイパー修理(ハイゼット)

整備記録

数日前からの大寒波による積雪によって軽トラのワイパーが破損してしまいました。クリスマスの翌日から降った雪が軽トラの屋根にかなり残っており、そこに更に降り積もった雪が落下時に助手席側のワイパーを巻き添えにしたようです。ボディ側に被害が出なかったのは幸いです。
今回の積雪は80センチほどあったとのことで、早めに対処しておくべきだったと反省しています。

破損した助手席側のワイパー

年末ということで、この軽トラを購入した店も既に休みに入っていますし、かといってこのままでは走行も出来ないため、取り急ぎ自分で修理を試みることにしました。

最初に見たときは単にワイパーアームの根元部分が緩んでズレてしまったのかと思っていたのですが、助手席側のワイパーアームを外して動作確認してみてもモーターが唸るだけで動きません。
どうやら中の機構部に被害が発生しているようで簡単に治せる状態ではないようです。

左右両側にあるカバーの取り外し

ネットの情報によるとこの年代の車両はワイパー部分のカバーを外したところに機構部が内蔵されているようです。この写真は助手席側ですが、ドアを開けたところにある赤い丸印の黒いクリップを外します。細いドライバーを使って引っ張るだけです。
後はカバーを車両前方側に引っ張れば外れます。続いては外したカバーの中にある黒いクリップを外します。

ワイパー機構部のカバーの取り外し

これと同じ作業を運転席側についても行いカバー全体を手前に引っ張ると外れてきます。複数個所に固定用のピンがありますので破損させないように注意して作業を行いました。

この写真には写っていませんが、実は運転席側のカバーを外すときに爪の部分が破損してしまいました。経年により多少劣化していたことと非常に寒い中での作業のため樹脂パーツが固くなっていたのも要因だと思います。塗装表面にまでひび割れが出来てしまいましたので年明けに新品パーツを注文して交換することにしたいと思います。寒い日の作業は要注意です。

内部の機構部が見えた状態

カバーが外れたところで内部にあるワイパーの機構部が良く見えるようになりました。
不具合の状況はこの後の写真でご説明することにしますが、運転席側と助手席側を連動させているリンク機構に問題が発生していました。
このままの状態で何とかしたいと思ったものの、工具も入らない状態でしたのでワイパー機構部全体を取り外すことにしました。だんだんと年末にやるような作業ではなくなってきた感じです。
このワイパー機構部は左右の両端にあるボルトで固定されているだけですので作業は簡単です。

リンク機構部の不具合状況

こちらの写真がワイパー機構部を外して手前に引き出した状態です。完全に取り出してしまいたかったのですが運転席側のヘッドライトが干渉して完全には引き出せませんでした。写真では分かり辛いものの手前の鉄のパイプのようなものは左右の機構部を固定している構造物で、その裏側にあるのがモーターによって動くリンク機構になっています。
現状は赤いラインの状態で、ひらがなのへの字のようになっています。本来の位置は青いラインのところですので、ワイパーアームに雪の重みで力が掛かった時にリンク機構が反転してこのへの字の位置になってしまったようです。

各部はリベット止めで組み立てられており、これ以上の分解は難しそうでしたので、リンク部分をウォーターポンププライヤーで挟んで力業で元の位置に戻してやりました。
よく見るとモーターがある運転席側のリンク機構部にも歪みが発生しています。動作には支障が無い感じですが機構部を完全に取り外さない状態では修理が難しい状況でしたので今回は応急処理ということでこの状態のまま復旧することにしました。

修理完了後の状態

この写真が修理後の状態になります。何とか動くようにはなったもののやはり運転席側のワイパーアームが少し下がり過ぎている感じです。

やはりモーター部分にあるリンク機構の歪みが悪さをしているようです。年明け以降、もう少し暖かい日を選んで再度修理を試みたいと思います。ひび割れが発生したカバーの注文も必要になりますので、この続きは整備工場さんにお願いすることになるかもしれません。