日本では、1987年(昭和62年)に公開された映画「私をスキーに連れてって」がアマチュア無線ブームの火付け役だと言われているようです。スキー場が舞台のこの映画ではアマチュア無線機が主人公たちの連絡ツールとして活躍しており、当時、この映画に触発されてアマチュア無線の資格を取得した方々も多かったとのことです。
日本国内のアマチュア無線局は1995年4月末に過去最高の136万4,316局を記録、その後は増減を繰り返した後、2016年3月末の43万6,389局以降は最低局数を更新し続けていて、昨年末の時点では33万3,309局まで減少してしまったようです。
映画では主人公らが144MHz帯のハンディ機を持ち歩き、車やゲレンデでの連絡用として活用しており、携帯電話や自動車電話がまだ一般的でなかった時代にこのハンディ機は最先端の連絡ツールだったのでしょうが、今では過去のものになってしまったという感じではないでしょうか。

『たぬきおやじ』がアマチュア無線に興味を持ったのは小学校6年の頃、1970年代初めの大昔のことになります。当時は何でもネットで調べられるような便利な時代ではありませんので、資格取得の方法すら良く分からず、電機メーカーに勤務されていた親戚の方に手助けしてもらって電話級の資格を取得したのは中学生になってからのことでした。現在の第四級アマチュア無線技士に当たるものです。その1~2年後にはモールス符号を覚えて電信級の資格も取得しました。
こちらの写真は有効期間が過ぎたアマチュア無線局の免許状になります。昨年の夏頃のこと、退職して不要になった書類などを整理していた時にその中から見つかったものです。平成14年3月29日(2002年)が期限の免許状ですので、既に四半世紀ほど前に有効期間が満了しています。

初めて無線局を開局したのは1977年(昭和52年)ですので、それ以降1997年(平成9年)までは免許の更新手続きをしていたことになりますが、その頃になると実際に運用することは無くなっていたと思います。今では当時の無線機も全て廃棄済みで何も残っていません。
こちらの写真はアマチュア無線の専門誌、CQ ham radioになります。中高生の頃は毎月購入していた記憶が残っています。昨年の夏、古い免許状を発見して数十年前の記憶が蘇り、今ではどんな状況なんだろうと思って購入してみたのがこの8月号になります。
久し振りに購入した専門誌で最近の無線機の価格などを調べてみたものの、固定機になると買って試してみようと思えるような価格帯の機器はありませんでしたし、屋外アンテナを設置してみても室内に引き込む作業が容易ではありませんでしたので、この時点ではそれで終了となりました。

アマチュア無線局の開局時に初めて購入したのは松下電器(National)のRJX-601という50Mhz帯のポータブル(可搬型)トランシーバーでした。価格は37,000円くらいだったと思います。
当時の代表的な入門機で、近隣のアマチュア無線をやっている中高生は皆さんこの機種だったように思います。買ってもらった当時はまだ中学生で高価な無線機を購入することは難しく、高校生になってアルバイトで資金を貯めてから代表的なHF機であるトリオ(TRIO)のTS-520Vを購入したと思います。価格は10万円を超えていましたので高校生にとっては高価な買い物でした。
先日、何気なく動画投稿サイトを見ていたところ、144MHz/430MHzのハンディトランシーバーを紹介されている動画が目に留まりました。少し調べてみたところ新品が送料込み44,000円ほどで販売されており、中古品であれば更に気軽に購入が可能な価格だと分かりました。

昭和から平成初期の頃は430MHz帯の無線機が高価だった記憶があり、手を出していないため知らないのですが、144MHz帯は車にモービル機を設置して運用されている方も多く、当時は田舎でも空いている周波数を探すのに苦労するくらい人気があったバンドだったと思います。
先ほどのハンディトランシーバーの紹介動画を見ていると、今では利用している人が少なく、通信相手を見つけるのが大変だといった話もありましたので、自分でも確認してみたくなって購入したのがこちらの写真のハンディトランシーバーです。
アイコム(ICOM)のID-50という製品で、同社のハンディトランシーバーの中では中間的な位置付けの製品です。2024年6月に発売開始になったもので、今回はYahoo!フリマに32,000円で出品されていたものを購入しました。オプション品の卓上急速充電器やキャリングケースが付属しての価格ですので、それなりに安く購入することが出来たのではないでしょうか。

届いた商品を確認してみると、外箱や簡易マニュアル、ベルトクリップやストラップなどの付属品も全て揃っていましたし、傷や汚れなども無く、保証書のお買い上げ日には2025年1月と記載されていますので、1年ほど前に販売された製品のようです。
このID-50はUSB Type-C端子からの充電にも対応しているようですが、やはり専用の急速充電器があるのは便利で、トランシーバーを使用しない時の保管場所としても活用が出来そうです。
ただし、説明書を読むと充電時には電源を切る必要があり、この状態での運用は出来ないそうですので、スピーカーマイクロホンを接続して充電したまま使用というのはダメなようです。

出品された時点で設定などは全てリセットされているようでしたが、ファームウェアが更新されていませんでしたので、改めてリセットを行い、バージョンを1.04から1.05に更新しました。
ハンディトランシーバーとはいえ機能はかなり豊富ですし、アマチュア無線自体が浦島太郎の状態で説明書に出てくる用語すら分からないものも多く、開局の手続きが完了するまでは送信することも出来ませんので、これからいろいろと勉強してみたいと思っています。
尚、付属のアンテナで室内という環境ではありますが、144MHz帯も430MHz帯も受信出来る電波はほとんど無く、購入から数日が経過しましたが、今のところ両周波数帯を合わせても数局だけという感じです。アマチュア無線局の減少を十分に実感することが出来ました。

では、とりあえずハンディトランシーバーではありますが、無線機が手に入って開局手続きに進める状態になりましたので、電波利用電子申請の画面から手続きをしてみます。
以前は開局申請や再免許申請に使用する用紙をアマチュア無線機などを扱っているショップで購入し、必要な項目を悩みながら手書きした後、郵送して免許状が届くのを待つという感じでしたが、今ではネット上で必要な手続きを済ませることが出来るようになりました。
この電波利用電子申請の画面には、総務省電波利用ポータルから入ります。初めての利用にはアカウント発行が必要だということですので、ここで初めてご利用の方へをクリックします。

この電波利用に関わるシステムは昨年から統合、リニューアルされたそうで、アマチュア局専用の簡易な手続きも全てここから行うようです。

まずはアカウント発行・事前準備のところに書かれた内容を良く確認し、下の方にスクロールしたところにある個人アカウントの発行へ進むをクリックします。
事前準備の説明欄には、アマチュア局専用の簡易な手続きのみを利用する場合は、本人確認書類の提出をせずにアカウント発行が行えます。本人確認方法の選択画面で「本人確認を行わない」を選択してください。と書かれていたのですが、処理を進める中でその選択画面を見落としてしまったのか、今回はマイナンバーカードで本人確認を行うことになりました。この場合、署名用電子証明書の6桁のパスワードが必要になりますので頑張って思い出しましょう。
尚、このアカウント発行には、無線従事者免許証に記載された英字4文字、数字5桁の免許証番号も必要です。手続きを始める前に無線従事者免許証も探しておきましょう。

必要な情報の入力を終えたら、内容を良く確認して申請手続きは終了です。最後にマイナポータルとの連携が必要で、その時にこの画面のお問い合わせ番号の下に記載されたアカウントIDの入力が求められます。

アカウント発行の申請を済ませたのが2月17日で、発行までに最長で1週間ほど掛かると書かれていたのですが、翌日の18日10時過ぎにアカウント発行の登録完了メールが届きました。
これで開局申請の手続きに進むことが出来ますので、電波利用電子申請の画面で申請・届出を開始するクリックし、マイナポータルを使ってシステムにログインします。
マイナポータルとの連携が完了しているため、氏名や住所、電話番号などは自動で入力することも出来ますので、後は使用する無線機の技適番号など必要な情報を入力してやります。

尚、呼出符号(コールサイン)については、過去にアマチュア局を開設していた場合、旧呼出符号の指定を希望することが可能です。その場合は使用する呼出符号の欄で旧呼出符号希望のチェックボックスをチェックし、過去に使用していた呼出符号を入力します。
免許の失効から5年が経過している場合は、その他添付書類の欄に過去にその呼出符号を指定していたことを示す資料として免許状のコピーを添付します。古い免許状が無い時は、日本アマチュア無線連盟(JARL)が発行する旧コールサイン確認書が使用出来るそうです。

尚、希望した旧呼出符号が既に他の局に割り当てられている場合はその呼出符号を指定することが出来ませんので、他の局に割り当てられていないかを電波利用ポータルにある無線局等情報検索を使って事前に調べておきましょう。『たぬきおやじ』が使っていた旧呼出符号は他の局に割り当てられていませんでした。
ということで、開局申請の手続きも2月19日に完了しましたので、後は総務省の審査を待つだけになりました。申請から審査完了までは3~4週間となっているのですが、ネット上の情報では2週間くらいだった書かれていましたので、とりあえず連絡が届くのを待ちたいと思います。

こちらは電波利用電子申請のマイページになります。現在の申請・届出状況の欄を見ると、無線局の免許申請が到達と表示されていますので、申請した内容が無事に届いているようです。
これで免許状が発行されれば購入した無線機を使用することが出来るようになりますが、ハンディトランシーバーに付属のアンテナでは運用にも限界がある感じです。パソコンに接続してインターネット回線を通じた通信もあるようですが、やはり無線局の運用ですのでまずは電波を使って交信してみたいという思いがありますので、屋外のアンテナから『たぬきおやじ』の趣味の部屋までのケーブルの引き込み方法についても改めて調査・検討してみたいと思います。
とりあえず中古のハンディトランシーバー購入で32,000円の出費に収まっていますが、アンテナやケーブル、運用中にも使用が可能な電源装置など、実際に再開するとなると欲しいものが増えて行きますので、このまま継続するかどうかの早目の見極めが必要になりそうです。

