今年は異常な早さで梅雨が明けてしまい、連日のように真夏のような暑さが続いています。庭仕事や畑仕事には雨が降らない方が良いのですが、この暑さの中では屋外での作業も厳しいため、気温が30℃を超え始める朝9時頃までに済ませるように心掛けています。

玄関の雨漏れ修理と仏間隠しの張替えという二つの作業に全く関係性は無いのですが、作業を依頼した時期がたまたま重なりましたので、双方の状況を簡単にご紹介したいと思います。
まずは玄関の雨漏れ修理になります。先月の末、梅雨が明ける直前のことになるのですが、妻から玄関の軒先で雨漏れしているようなので見て欲しいという話がありました。この写真は翌日に雨が上がってから撮影したものですが、赤い丸印の辺りから雨水が垂れていて変色も見られます。

脚立を使って近くで確認してみると、雨が漏れた跡があり使用されている木材の一部が腐食し始めているようですので、不具合はしばらく前から発生していた模様です。
田舎の古い木造建築ですので、軒天と呼ばれる軒下部分の天井は無く、屋根を支えている垂木などがそのまま見えているのですが、その構造が幸いして発見も早かったのかと思います。

こちらの写真は先ほど雨漏れが見つかった場所の屋根になります。この屋根は瓦葺きで、張り出した玄関部分の屋根との接合箇所は谷と呼ばれていて、瓦だけでは防水が出来ないため雨水の浸入を防ぐために銅板が貼られています。
この家を建てたのは1985年(昭和60年)、今から40年も前のことになりますので、貼られていた銅板が風雨に晒されて徐々に薄くなり、ついに穴が開いてしまったようです。屋根に昇って銅板の状態を確認してみたところ、赤い丸印のところに穴が見つかりました。

先ほどの写真の下側の赤い丸印のところは穴のすぐ下が瓦でしたので雨漏れの心配は無さそうなのですが、上側の赤い丸印の方はこちらの写真のようにそれなりの大きさの穴が開いており、ここは銅板以外に防水機能がありませんので、どうやら今回の雨漏れはこの穴が原因のようです。
穴の位置がここだったので軒下の雨漏れで済みましたが、もう少し上側に穴が開いていたら玄関の中で雨漏れが発生していましたので、その場合は天井の修理なども必要になったと思います。

とりあえず穴が開いた場所をコーキング剤などで処置しようかとも思ったのですが、他の場所に穴が開くのもそう遠くないと思いますので、今回は専門の方に修理をお願いすることにしました。
これまでにリフォームなどでお世話になっている工務店さんに対応をお願いしたところ、瓦屋さんに連絡をしておくとの返答があり、次の日には現地で修理箇所の確認をして頂き、その翌日に銅板の交換作業を行うことになりました。対応が早くて感謝です。
この銅板を貼り替えるためには周辺の瓦を一旦撤去する必要があり、経験の無い素人が自力で対応出来るような内容ではありませんが、流石にプロの方は作業も早く、作業後の清掃や後片付けなども含めて1時間30分ほどでこちら側は終了となりました。

こちらの写真が屋根から取り外した谷樋と呼ばれる古い銅板になります。屋根の上で見ていた時には気付いていなかった箇所にも穴が開いていましたので、雨漏れの範囲が広がる前に妻が不具合を見つけてくれて本当に良かったと思います。

昭和の時代にはこの谷樋に銅板が使用されていて、劣化により穴が開いて雨漏れが発生するという不具合は良くあることだそうです。その後は錆に強いガルバニウム鋼板の製品も使われていたようですが、最近は更に耐候性の高いステンレス製になっているということで、今回も厚さが0.35ミリのステンレス製の谷樋を使用して頂きました。

今回の雨漏れは玄関に向かって左側の谷の部分で発生しましたが、右側も同様の構造ですし、まだ雨漏れには至っていないものの、こちらの銅板にも小さな穴が開いていましたので、今回の作業ではこの右側もステンレス製の谷樋に交換してもらっています。トータルの作業時間は途中の休憩を含めて3時間30分ほどだったと思いますので午前中で全ての作業が終了です。
修理を依頼した時はまだ梅雨が明けていなかったこともあって作業の方を優先してしまい、修理に要する見積額すら確認していませんので請求書が届くのが少々不安なものの、雨漏れが酷くなってからでは作業範囲も広くなって更に修理費が高くなりますので、早目に対処することが出来たのは良かったと思います。

雨漏れで変色していた軒下については、そのまま放置すると更に腐食が進行する可能性もありますので、西山産業の「ベンガラくん」という塗料を塗って補修しています。尚、塗装業者の方に作業をお願いするとそれなりの費用が掛かりますので、ここは以前に購入してあったサンプル用の塗料を使って自分で塗装作業を行いました。
梅雨は早く明けたものの、修理後も何度か雨の日があり、雨漏れしていないことも確認出来ましたので、これからの季節、台風による大雨などでも心配することなく過ごせそうな感じです。

続いては仏間隠しの張替え作業になります。以前は神社のお祭で町内の皆さんが自宅に集まる機会などがあり、そういう時に仏壇を見えないようにするものが仏間隠しになります。結婚式の披露宴などを自宅で行っていた時代にも使われていたようですが、そんな機会はもうありません。
このクローゼットのような襖の奥に仏壇がありますので、普段は左右両側に開いた状態にしてあるのですが、このように閉じることで仏壇を隠すことが出来るということです。今では使用する機会もなく、仏壇を新しくした時に作業の邪魔になるからと取り外したまま、仏壇と壁との隙間に長年放置された状態になっていました。
数年前のリフォーム時に和室にある襖は全て張替えを行っており、その時にこの仏間隠しの張替えも同時に行えば良かったのですが、ここだけが古いまま残っていて、日焼けなどの劣化により変色していますので見た目も良くありませんでした。

こちらの張替え作業もリフォームの時にお世話になった建具屋さんに確認してみたところ、実績もあって対応可能とのことでしたので、今更ではありますが作業をお願いすることにしました。
襖紙の見本帳(カタログ)を何冊かお借りしていろいろ見てみたものの、どのような色柄が良いのか分かりませんでしたので、建具屋さんにお勧め頂いた中からこの写真の襖紙を選択しました。

こちらの写真が張替え作業を終えた仏間隠しを再び取り付けてもらった状態です。コロナ禍以降は襖紙の価格や工賃もかなり値上がりしており、使用する襖紙としては2本分ですが細くても4本分の張替え作業が必要になるとのことで思っていた以上の出費になってしまいました。
数年前のリフォームでどの部屋も綺麗になっているのに仏間だけが古いままというのが気になっていて何とかしたいと思っていましたので、これで見た目も気持ちもスッキリした感じです。
この仏間隠しの張替えをお願いした直後に玄関の雨漏れに気付きましたので、退職以降、無収入の状態が続いている『たぬきおやじ』にとっては少々痛い出費にはなりましたが、先月、年金の繰り上げ受給の手続きを済ませましたので、まあ何とかなるのではないでしょうか。


