エアコンの室内機から多量の水漏れが発生

作業・修理

長いお盆休みが終わって今日からお仕事という方も多いのかと思いますが、皆さん充実した時間を過ごされましたでしょうか。年中お休みの『たぬきおやじ』は三食昼寝付きの毎日、夏の暑さなどで減ってしまった体重が少しずつ戻ってきた感じです。

今回ご紹介するのは今月始め頃の出来ごとだったと思いますが、朝起きてみると二階にある自分の部屋で寝ていたはずの娘がリビングで横になっていました。事情を聞いてみると寝る前にエアコンのスイッチを入れてしばらくしたら室内機から多量の水漏れが発生したそうで、エアコンが使えるリビングに降りてきたとのことでした。

この部屋のエアコンは昨年の7月頃に設置したばかりで、ようやく1年が過ぎたところです。東芝の大清快というシリーズの製品で、型名はRAS-K221DXとなっています。

とりあえず水漏れの発生状況を確認するために試運転を行ってみたところ、運転開始から30分程度が経過したところで写真の赤い丸印の辺りから水漏れが始まり、数分後には準備していた雑巾などでは対処出来ない状況になりました。対応に追われてしまい写真は撮れていません。

そのままの状態ではどこに原因があるのかも分かりませんし、かなり以前に使っていた機種で排水パイプの接続不良から水漏れが発生した経験があったため、とりあえずカバーなどを全て取り外した状態にして内部の状況を確認してみることにしました。

近年のエアコンはルーバーなどの構造も複雑ですし、自動掃除機能などもあってカバーを外す作業だけでもなかなか大変です。

こちらの写真は前面パネルの取り付け部分になりますが、パネル面には内蔵されたセンサーや運転状態を表示するための配線があり、そのままでは取り外しが出来ませんので、赤い丸印のところにあるコネクタを外してやる必要があります。

こちらの写真の赤い丸印のところが室外機への配管や配線などが壁を貫通している箇所になりますが、可能な範囲で内部の状況を確認してみても、綺麗に施工されていて不具合がありそうな箇所は見当たりませんでした。

内部の状況を確認してみても不具合箇所は見つけられませんでしたし、冷却フィンの下に設置されているドレンパン(受け皿)の状態まで確認しようとすると更に広範囲の分解作業が必要になってきますので、室内機側の作業を一旦中断して排水パイプ側から攻めてみることにしました。

使用するのはLANケーブルの敷設時などに使用している通線ワイヤーです。かなり原始的な方法ではありますが、このワイヤーを屋外の排水パイプ側から通して詰まり具合を確認します。

こちらの写真が室外機側にあるドレン用の排水パイプになります。この排水パイプの先端から通線ワイヤーを中に入れて行きます。壁の貫通箇所でパイプがS字に曲がっているため抜けなくなってしまうと大掛かりな作業が必要になってきますので、感触を確認しながら入れたり抜いたりを繰り返します。

長さ的に室内機側まで到達した辺りでワイヤーの先端が何かに当たるような手応えがあり、そこで前後に動かしてみたところ、内部に溜まっていた水が一気に吐き出されました。試運転の段階では排水パイプから全く水が出ませんでしたので、やはり何かが詰まっていたのだと思われます。最初に出てきた水の勢いが良すぎて詰まっていたものは目視では確認出来ませんでした。虫がパイプに入り込んで巣を作っていたのかもしれませんが、詰まりの原因は不明なままです。

室内機の分解や組み立てに相当の時間を費やしてしまったものの、意外に簡単な方法で問題が解決出来て一安心です。今後も同様の症状が発生した場合には、まずは今回と同じように排水パイプ側からの確認を試みたいと思いますし、可能であればファイバースコープカメラを使って内部の状況も確認出来ればと思っています。

最初にご紹介した写真に少しだけ写っていますが、エアコンの下にはテレビが置いてあり、側面が少し濡れてはいましたが、幸いなことに内部までは入っていなかったようです。これまでエアコンから大量の水が出てくるということは考えていませんでしたので、特に電子機器類の配置については十分に注意したいと思います。

この作業を行なってから今日で半月程度が経過しました。今のところ再発はしておらず快適な夜が過ごせているようです。あくまで自己責任ではありますが、もし同様の不具合でお困りの方がありましたら、試してみられては如何でしょうか。