数年前の自宅のリフォームによって和室の数は減少したものの、縁側に面した部屋の建具には障子が残っています。
リフォーム時に襖については専門業者の方に貼り替えをお願いしたのですが、障子については自分でやれば良いという思いがあって古いままの状態になっていました。
こちらの写真が貼り替え作業を行う前の古い障子になります。和室が二部屋あるため建具の枚数は全部で8枚になります。また上部にある欄間部分や出書院も貼り替え作業が必要です。
写真では汚れも目立ちませんが、全体的にかなり黄ばんできていますし、所々に小さな穴も開いていますので、そろそろ貼り替え時ということだと思います。古い写真を確認してみると前回の貼り替え作業は2014年9月でしたので約10年振りの作業になります。
まずは古い障子紙を剥がす作業から始めます。霧吹きや濡れ雑巾などを使って紙に水を含ませてからしばらく放置すると綺麗に剥がすことが出来ます。
この作業を始めたのは今月の初めのことになりますので既に1ヶ月近くが経過してしまいました。
こちらが出書院になります。この出書院というのは和室にある床の間から縁側の方に出窓風に張り出して設けられた机と障子で構成された部分で付け書院とも呼ばれています。
この出書院にある障子や欄間は格子状の桟が多くあるため障子紙を剥がす作業だけでもそれなりの手間が掛かります。
今回の貼り替え作業ではアサヒペンから販売されいる厚口障子紙を使用しました。これ1本で2枚分貼ることが出来ますので最初は5本購入したのですが、最後に足りなくなって1本追加購入することになりましたので合計6本必要でした。
また貼り替え作業に使用する障子のりも今回はアサヒペンのものと使っています。水で薄める必要が無いタイプで、これ1本で約10枚分の障子を貼ることが出来ます。
こちらが貼り替え作業を終えた後の状況になります。撮影技術の問題もあって作業前との違いが分かりませんが、黄ばみも無くなって部屋の中も明るくなった感じです。
尚、使用したアサヒペンの障子のりはネット上でも少し濃すぎるのではないかという評価がありましたが、そのまま使用しても特に問題はありませんでした。ただし、ついつい付け過ぎてしまった箇所は多々ありましたので注意は必要かもしれません。
この和室の障子は雪見障子といって下段の障子部分が上下に動かせるようになっています。下段の障子を上げるとガラスになるのですが、貼り替え作業時にはこのガラスに注意が必要で、うっかり手を置いてしまったりすると割れてケガにもつながりますので今回も慎重に作業を進めました。
こちらの写真が欄間部分になります。鴨居や長押と天井との間の部分で、ここも障子の貼り替えが必要になるためなかなか作業が終わりませんでした。
最後の写真は出書院部分の作業後の状況です。ここも無事に貼り替えることが出来ましたのでこれでようやく全ての作業が終了です。
次の10年後となると『たぬきおやじ』の年齢も70代に突入しますので、これが最後の貼り替えになるのではないでしょうか。その頃には建具自体の取り替えが必要になるのかもしれません。