バッテリーの交換と追加・改造作業

模型・ラジコン

劣化したバッテリーを交換

ラジコンヘリコプターや飛行機など近年の電動模型ではリチウムポリマー電池が主流で、ドローンに使用しているバッテリーもリチウムポリマー電池になります。

リチウムポリマー電池には、軽量で高電圧、大容量といった特徴があり、ブラシレスモーターとの組み合わせによってエンジン模型に負けないトルクやスピード、飛行時間を得ることが出来ます。

リチウムポリマー電池は従来のリチウムイオン電池に使用されていた液体の電解質をゲル状にした導電性のポリマーに変えたもので、フィルム層状であることから形状の自由度も高く、重量のある金属ケースを使用する必要もありません。また、エネルギー密度も高いため、小型・軽量化が可能で、ラジコン模型には最適なバッテリーとなっています。

最初の写真は電動ヘリコプターを始めた時に購入したバッテリーで、ドローンにも使っていたのですが、この写真を見て頂くと分かるとおり左側のバッテリーの方がかなり膨らんできました。

リチウムポリマー電池は劣化が進むとセル内部で電解質が酸化してガスが発生しますが、密閉されていて外部にガスが漏れることはありませんので写真のように徐々に膨らんでくるようです。
どの程度まで膨らむと限界なのか良く分かりませんが、膨らみによって内部で短絡などが発生すると発火や爆発の恐れもあるといった情報もありましたので、早めに新しいバッテリーに交換したいと思います。

新しく購入したバッテリーがこちらの写真になりますが、KyPOMのK6シリーズと呼ばれているものです。今回は2,500mAhの製品を購入してみました。この赤い色が中国製という雰囲気を出していてなかなか良い感じです。価格は1個2,850円で送料が280円でした。

膨らんだ古いバッテリーの処分方法については現在検討中ですが、まずは完全放電してやらないと非常に危険ですので、こちらについても情報収集を行った上で適切な処置をしたいと思います。
少し調べてみた感じでは塩水に浸して数週間放置するといったことが書かれていましたので、どうやら容易ではなさそうです。

最後の写真は新しいバッテリーを使っての試験飛行時に先日ご紹介したスイフト用の駐車スペースを上空から撮影してみたものです。

遠隔でのシャッター操作には対応していないため、一定時間毎に連続で撮影する設定にして撮ってみたものですが、残念ながら上空と呼べる程の高さには到達していなかったようです。

まだ操作にも十分慣れていませんので、高度を上げるのは墜落の心配が少なくなってからにしたいと思っていますが、人や建物の上空での撮影には許可も必要になりますので、ルールに従って安全な場所で楽しみたいと考えています。

2017年08月05日

アンテナパイプの固定とフライトモードの変更

受信機のアンテナ線については、以前、フレームに黒いパイプを結束バンドで固定し、その中を通して処理したというご報告をしたと思いますが、今回はこのパイプの固定方法を少し見直したいと思います。

結束バンドによる固定は特に問題ないのですが固定をしていないパイプの先端側はブラブラの状態で、こちらの写真のようにアンテナ線がモーターを制御しているスピードコントローラー側に接近してしまい、ノイズによる受信機への影響も心配されます。

残念ながら結束バンドを追加するための穴はフレーム上に見当たりませんので、ランディングギアを固定しているネジを上手く活用してパイプをフレームから少し離れた位置に固定してやりたいと思います。

パイプの固定に使えそうな良い材料はないかと地元のホームセンターをブラブラしていて見つけたのがこちらの写真のカップリングになります。

お風呂の排水栓などに使用されているボールチェーンをリングに固定するための金具になりますが大きさ的にもピッタリな感じです。

当初はパソコン内部や自動車の配線を固定するための配線フックが使えないかと思い、カー用品のコーナーなどを見てみたのですが、両面テープで固定するタイプの製品ばかりでしたし、大きさ的にも適当なものが見当たりませんでした。

こちらの写真がアンテナパイプを固定した後の状態になります。ネジの大きさに比べて若干小さかった感じではありますが、見た目的にもなかなか良い雰囲気に仕上げるとこが出来たのではないでしょうか。

スピードコントローラーや電源線などからの距離も確保できましたのでノイズ対策に対しても効果が期待できるのではないかと思います。

続いてはフライトモードの設定変更になります。以前にスタビライズモードとアルトホールドモード、そしてロイターモードの各モードに設定したという説明をしましたがバージョンが新しいフライトコントローラーではロイターモードの代わりとしてポジションホールドモード(Pos Hold) を使用することが多くなっているそうです。

このポジションホールドモードもロイターモードと同様にGPSモジュールからの信号を使って機体の位置を保持するモードになりますが、姿勢を制御する方式が異なっており、操作感覚がスタビライズモードに近く、操縦がしやすいということでしたので、このモードへの変更を行ってみたものです。

こちらの画像がフライトモードを変更した後の状態になります。アルトホールドモードとポジションホールドモードではシンプルモードにチェックマークを入れました。画面上ではSimpleモードと表示されています。

このシンプルモードというのはヘッドレスモードのことになります。機体には向きがあり、機首が前方を向いている時は操縦者から見た前後左右の向きと一致しているため、右方向に移動させたい時は右に、左方向に移動させたい時は左に操作すれば良いのですが、例えば機体を右に回転させて機首を右に向けた場合、右方向への移動が前進になりますし、左への移動は後進になるため、慣れない人は操作に戸惑い墜落させてしまう可能性も高くなります。特に機首を操縦者に向けた時は前後左右が反対になるため、前進させようと操作した途端に操縦者に向かって機体が飛んで来ることになり非常に危険です。

そこで効果を発揮するのがこのシンプルモードになります。このモードに切り替えた時は、機体をどの方向に回転させても常に操縦者から見た前後左右の向きと機体が移動する方向が一致するようになっています。

要するに、機首の向きは関係がなくなり、機体を操縦者から見て右方向へ移動させたい時は右に、左へ移動させたい時は左に、前進させたい時は前に操作すれば良いということですので経験の少ない方にも判りやすいモードとなっています。

尚、フライトモードを変更した後の操作感覚については、まだ狭い場所でしか飛ばしていないため移動範囲も少なく、変わったような気がするというレベルですが前後左右に移動させる範囲が広くなれば、その違いが実感出来るのかもしれません。

2017年08月13日

アーム部分にLEDライトを追加

無くては困るというものではないのですが、地上からの視認性の向上を目的に、アーム部分にLEDライトを追加してみました。

使用したパーツは今回もAmazonで購入しており、これまでと同様に中国の深セン市からの発送です。価格は1個373円で、予備を含めて5個購入しました。送料は80円でしたので合計1,945円での購入です。

Amazonでは同様の商品が数多く販売されており、その中でもかなり安価な製品でしたので品質面などに心配もあったのですが、届いた商品を見る限り特に問題になるような部分は無さそうです。

ボード上にはLEDが3個とDIPスイッチが1個取り付けられています。ボードの大きさは42×10ミリです。各LEDは赤、青、緑に点灯させることが可能となっており、DIPスイッチのオン、オフで色を切り換えます。

赤、青、緑を同時に点灯させると白になりますし、赤と青の組み合わせで紫に赤と緑で黄色にすることも可能となっています。

今回は5ボルト仕様の製品を購入しましたが、12ボルト仕様の製品も販売されていますので、使用する電源電圧に合ったものを購入すると良いでしょう。

尚、この製品には赤黒の電源リード線が付属していますがコネクタなどは付いていませんしボード側のハンダ付け作業も必要になります。

こちらの写真が電源側の接続状況になります。赤いコネクタは消灯させたい時のスイッチ代わりに取り付けたものですが、その先はフライトコントローラーのアナログポートに接続しています。

アナログポートからは電源を取り出すだけでLEDの点灯状態などを制御する訳ではありませんので白色の信号線は未接続の状態にしています。

尚、電源は2箇所から取り出し、前方2箇所、後方2箇所のLEDに途中で配線を分岐させて接続します。分岐箇所はリード線をハンダ付けした後、熱収縮チューブで絶縁処理をしています。作業途中の写真を撮り忘れましたので、こちらは接続後の状態になります。

LEDライトの取り付け位置をどこにするか悩んだのですが地上から見えるようにするためには下面に取り付ける必要があるためモーターとスピードコントローラーを接続している配線の隙間を選択しました。

取り付け方法についてはボードの裏面に両面テープを貼ってアーム部分に固定しています。また、モーターとスピードコントローラーを接続している配線は、LEDを塞がないように左右に振り分けて結束バンドを使って固定しました。

こうして見ると赤黒のリード線が見た目的にはあまり良くない感じもしますが、機能面での支障は特に無いため、これで良しということにしたいと思います。

最後の写真がLEDライトを点灯させた状態になります。とりあえず前方を緑に後方を赤にしてみました。色を組み合わせて黄色や紫にすることも可能ですが、その分だけ消費電力も増加しますので今回は単色で使用することにしました。

屋外での点灯状態はまだ確認出来ていませんので空中に浮上している時に地上からどの程度見えるのかは分かりませんが、見た目には何となく良い雰囲気になったのではないかと思います。また次の機会にはLEDを点滅させる回路の追加なども考えてみたいと思います。

2017年09月16日

バッテリー切れによる墜落の防止対策

先日のことになりますがこの機体で初めて墜落を経験しました。GPS信号を使用したモードで機体の安定性を確認している時だったのですが、急に浮力を失い、機体を制御出来ない状態のまま地面に落下しました。
幸い目の高さ程度からの落下でしたので機体もダメージを受けずに済みましたが、もう少し高い位置からだったら損傷は免れなかったと思います。

最初は何が原因なのか分からなかったのですが、答えは単純でバッテリー切れによるパワーダウンでした。
これまでの電動ヘリコプターの経験から徐々にパワーが無くなると思っていたのですが、モーターの数が多いマルチコプターではどうも勝手が違うようです。

着地後に機体が横転したにも拘わらずプロペラを破損せずに済んだのは、モーターを回し切るだけのパワーがバッテリーに残っていなかったことが幸いしたようです。

この経験を踏まえて今回購入したのが低電圧バッテリーアラーム&電圧チェッカーになります。

名前のとおり電圧が設定した値まで低下するとアラームが鳴って知らせてくれますし、バッテリーに接続中は常に電圧を表示してくれますので、充電状態のチェックにも役立ちそうです。
今回もAmazonからの購入になりますが、2個入りで599円と非常に安価でした。

同様の商品は数多く販売されており、更に安い価格のところもありますが、別途送料が必要だったり、中国からの発送だったりしますので、注文時に良く確認する必要があると思います。

この写真は電圧を表示している状態になりますが、最初にトータルの電圧を表示し、次にセル毎の電圧が順に表示され、以降はこれの繰り返しになります。
また、低電圧アラームは2.7から3.8ボルトの間で0.1ボルト単位で設定が可能です。

このバッテリーアラーム&電圧チェッカーはバッテリーのバランス端子に差し込んで使用しますので、機体への取り付け位置にも考慮が必要です。

残念ながらバッテリーの近くには適当な取り付け場所が見当たりませんでしたのでアルミ板を加工して場所を確保することにしました。

こちらの写真が取り付け後の状態になりますが、アルミ板については適当な大きさに切断した後に目立たないように黒く塗装し、余っていたジンバルサスペンションフックを使って機体に固定しました。
バッテリーからの距離も問題ありませんし、取り付けの角度も丁度良い感じではないでしょうか。

LED表示の上にある黒くて丸いパーツがアラーム用のブザーになりますが、かなりの大音量ですので機体が離れていてもアラームに気付かないということはないと思います。

2017年10月08日

久し振りの電子工作を楽しむ

以前、LEDライトを取り付けた時に、次の機会には点滅回路の追加も考えたいと書いたのですが、点灯したままでも地上からの視認性は十分にありましたし、点滅しても特に意味もありませんのでアーム状態やGPS信号の受信状態を表示させる機能を追加することにしました。

フライトコントローラー内部の基板上には複数のLEDがあり、電源表示の他にも、受信機との通信状態やアーム状態、GPS信号の受信状態などを表示するようになっているのですが、アーム状態とGPS信号の受信状態はアナログポートからも動作信号が取り出せます。

残念ながらLEDを直接発光させるだけのパワーはないようですので今回はこの信号を検出してLEDを点灯させるスイッチング回路を製作してみたいと思います。

製作する回路は非常にシンプルなものでトランジスタを1個と抵抗1本を使用します。今回は2組分作ります。

抵抗の値を何Ωにするか悩んだのですが、とりあえずは簡単な計算で求めてみることにしました。
負荷となるLEDの消費電流は30mAとなっています。
左右の2個を並列接続していますので合計60mAです。

購入を予定しているトランジスタは2SC1815-Yです。
hFEの値は120~240となっています。

hFEは直流電流増幅率のことですが、今回は低めにみて150で計算してみたいと思います。
  60mA÷150=0.4mA
ベース側には0.4mAの電流を流す必要があります。

電源電圧は5.0V、ベース・エミッタ間の飽和電圧Vbeは最大で1.0Vですのでこの値を考慮して抵抗の値を計算してみます。

 (5.0V-1.0V)÷0.4mA=10kΩ

抵抗の値は10kΩということになりました。

しかし、hFEの値は温度によっても変化するため、半分~1/3程度の値で設計するのが一般的だそうです。

まずは半分の75で計算してみます。
  60mA÷75=0.8mA   (5.0V-1.0V)÷0.8mA=5.0kΩ

続いては1/3の50で計算してみます。
  60mA÷50=1.2mA   (5.0V-1.0V)÷1.2mA=3.3kΩ

ということで、3.3~5.0kΩ程度の抵抗を使用すれば問題ないようです。
今回は5.0kΩよりも少し小さめの4.7kΩを使用することにしました。

尚、コレクタ遮断電流対策としてベース・エミッタ間にも抵抗を入れると良いそうですが、今回は回路の簡素化と軽量化を目的に省略しています。

このような電子工作を楽しむのは久し振りのことで、手持ちの材料もありませんでしたので、必要なパーツについては全て大阪の日本橋にあるパーツショップで調達してきました。こちらの写真には多くのパーツが写っていますが使用するのは2組分のみになります。

こちらの写真がパーツの取り付けを終えたスイッチング回路になります。基盤1枚に2組分を組み込みました。基盤の大きさは15×25ミリとなっています。

完成したスイッチング回路をフライトコントローラー側に接続して行きます。GPS信号の受信状態の表示はアナログポートの6番になります。電源を投入した時点ではLEDが点滅していますが信号が受信出来た時点で点灯に変わります。LEDの色は緑から青に設定変更しました。

アーム状態の表示はアナログポートの7番になります。ディスアーム(DISARM)状態の時はLEDが点滅していますが、アーム(ARM)状態では点灯に変わります。LEDの色は赤に設定しました。GPS信号は青、アーム状態が赤というのが標準のようです。

フライトコントローラーが稼働状態にあることをアームと呼び、待機状態のことをディスアームと言います。
ディスアーム状態ではプロペラが回転することはありませんが、アーム状態になると回転を始めるため注意が必要で、これをLEDの点灯状態で確認しようということです。

この写真が機体への取り付けを終えた状態です。基盤部分については絶縁処理を兼ねて熱収縮チューブでカバーしていますが、主な目的は粗隠しになります。
今回は久し振りの電子工作だったため少し不安もあったのですが、動作についても特に問題はないようです。
材料費は基盤が113円、トランジスタが1個21円、抵抗が1本4円ですので合計163円でした。

実際にはトランジスタを5個、抵抗も10本購入していますので、合計258円の出費となっていますが、ドローン用として販売されている同じような機能の既製品は数千円という価格帯ですので十分に安く仕上がったのではないでしょうか。

2017年10月15日

ドローン用ランディングパッドを買ってみた

数週間前にドローン用ランディングパッドをAmazonのタイムセールで買ってみたのですが、休日になると雨の日ばかりで未だに使用する機会がありません。

ランディングパッドというのは、地面の上に置いて使用する離着陸用のマットになります。電動のラジコンヘリの頃からクッションフロアの余りを適当な大きさに切断して使用してきたのですが、こちらの製品が安く買えるということで試しに買ってみたという感じです。
購入時の価格は1,120円だったのですが、今朝の段階では799円まで値下がりしているようです。

パッドの直径は78センチで、折り畳むと30センチ程度の大きさになり、収納用のケースも付属しています。

先週の台風21号に続いて今週も台風22号の影響で雨になっていますので、来週以降、天候が良ければ屋外で使用してみたいと思っております。

2017年10月29日