カメラの取り付けとフライトモードの設定

模型・ラジコン

カメラ用ジンバルの取り付けと設定

まずは前回ご報告したGPSモジュールの接続箇所が誤りだった話から入りたいと思います。コンパス異常の表示も消え、無事に電子コンパスの調整に進むことが出来たことから、これで問題なしとしていたのですが、正しい向きを示していたのは一時的で機体の向きを変えても地図上に表示された機体が追従してくれません。

まだ何か問題があるということでいろいろと調べてみた結果、今回使用しているバージョンのフライトコントローラーでは、最初に接続していた箇所が正しく、外部の電子コンパスを使用する場合はGPS用のコネクタの隣にあるジャンパー線を外さないとダメだということが分かりました。

ネット上のどの情報を基にして作業を進めるかによって結果が違ってきますが、使用するパーツのバージョンやメーカーによって仕様が少しずつ異なるようで、壊さない範囲で試してみるしかない感じです。

こちらが新たな情報に基づいて取り外したジャンパー線の位置になります。購入した時点では赤い丸印のところにジャンパー線が付いていました。

GPSモジュールの接続箇所を元の位置に変更した後、再び電子コンパスの調整を実施したところ、今度は正しい方角を示すようになりましたので、これでようやく本来の性能が発揮出来るようになったようです。

では、問題が解決したところでカメラの取り付け作業に入って行きたいと思います。

機体への取り付けにはジンバルというパーツを使用します。こちらの写真が今回使用するものになりますが、他のパーツと同様に中国製で、Amazonで5,800円で購入しました。

こちらは二つのモーターによって左右の傾きと前後の角度を自動的に制御してくれるもので、飛行中に機体がどの方向に傾いてもカメラは常に水平を保つ仕組みになっています。
以前はもっと高価な商品しかなかったようですが、最近は安価な中国製品を気軽に購入することが可能です。

この価格ですので多くを望んではダメですが、それなりの箱に入っていましたし電源接続用のコネクタや受信機などに接続して外部からカメラの角度などを調節するためのケーブルも同梱されていました。
本体の造りも思った以上にシッカリとしており、趣味のドローン用としては十分ではないかと思います。

少し残念だったのがこちらの写真のセンサー部になりますが、ケーブルのハンダ付けが取れそうな感じで、白い両面テープもネバネバするだけで接着力が弱い感じでしたので、この部分は手直しをしたいと思います。

基盤を壊さないように取り外した後、ケーブルについては全て外してハンダ付けをやり直すことにしました。

こちらの写真が手直し後の状態になります。どこが変化したのか分からないかもしれませんがケーブルについては基盤の表面にハンダ付けされている状態でしたので、ハンダを一旦取り除いた後に基盤の裏面にケーブルの先端を貫通させて裏側でハンダ付けを行いました。

これで簡単に取れてしまうようなことはないと思いますが、ケーブルの外皮はゴムのような材質でハンダの熱ですぐに縮んでしまうため、残念ながら綺麗な仕上がりにはなりませんでした。

後は日本製の両面テープを使って基盤を元の位置に取り付ければ手直し作業終了です。

こちらの写真の赤い丸印のところにジンバルを取り付ける予定ですが、メインのフレームに取り付け用の長穴はあるもののその下部にはパイプが取り付けられているため直接固定するのは難しそうです。また、この写真の奥に写っているバッテリーのように専用のステーを使ってパイプに吊り下げるのが良いと思ったのですが、残念ながらフレームキットにはバッテリー用のものしか入っていませんでした。

固定方法をいろいろと悩みながらネット上の情報を確認していたところ、このバッテリー用のステーに良く似た形をしたジンバル用のパーツがあるのを見つけました。

こちらの写真の左側に写っている黒いパーツがジンバルサスペンションフックという名称で販売されていたものになります。パイプの太さも間隔もピッタリです。

早々にAmazonで注文し、こちらも中国から相当の日数を掛けて送られてきたのですが、写真のとおり非常に残念なことですが入っていたのは1個だけでした。
商品説明欄を良く読むと個数の記載もありました。写真に4個写っているのを見て勘違いしていたようです。

ということで、こちらのパーツについては別のショップに再度発注しましたので、取り付け作業についてはまた次回ということにしたいと思います。

取り付け作業は見送りとなりましたが、ジンバルの動作確認だけは済ませておきたいと考え、設定用のソフトをパソコンにインストールしました。

遠隔からのジンバル制御についてもこのソフトを使って設定します。使用するのはSimpleBGCというソフトになります。

こちらもネット上に多くの情報がありますので、ここでは詳しい説明を割愛しますが、ジンバルに取り付けられている制御基盤やファームウェアのバージョンによってインストールするソフトのバージョンも異なるため注意が必要です。

最初は誤って32bit用のソフトを使っていたため上手くパソコンと接続することが出来ず、いろいろと調べてみたところ、このジンバルの制御基板は8bit仕様だということが分かりました。

再度、説明書に記載されていたボードやファームウェアのバージョンと同じバージョンのソフトを探して使用してみたところ、ようやくパソコンと接続することができ、ジンバルとしての動作についても問題ないことが確認できました。

送信機側からの操作による動作についても確認してみましたが、こちらも問題ありませんでしたので、接続の方法などを含め、また次回ご紹介出来ればと思っています。

2017年07月17日

ジンバルの調整とフライトモードの設定

追加注文してあったジンバルサスペンションフックが届きました。使用するのは2個ですので1個は予備です。

これでようやくジンバルの取り付けに進むことが出来ますので作業を始めて行きたいと思います。
機体側はバッテリーと同様にパイプにフックをはめ込むだけですので、作業としてはジンバル側のプレートへのネジ止めのみです。M2.6六角穴付ボルトを使います。

前回ご紹介した写真のフックの上に写っているのが使用するネジになります。近所のホームセンターで調達するつもりでいたのですが、小さいサイズの製品は在庫がなく、東急ハンズのネットショップで購入しました。

こちらの写真がジンバルの取り付けが完了し、試験的にカメラを載せてみた状態になります。
ジンバル側のプレートに開けられた穴の位置とフック側の穴の間隔が上手く合いませんでしたのでプレート側の穴を少し加工しましたが、なかなか上手く取り付けられたのではないでしょうか。

既に電源が入った状態ですのでカメラは自動的に水平に保持されています。とりあえずは購入したままの初期設定状態ですが特に不具合も無さそうですし、今後、実際に撮影を行ってみて、必要に応じで設定の見直しをしたいと思います。

続いては、送信機側からの操作によるカメラアングルの制御になります。先ほどの写真の状態だと常にカメラは前方を向いたままですのでドローンの進行方向の映像を撮影することになりますが、上空から地上方向の映像を撮影したい時はカメラを下に向ける必要があるため、送信機側の操作によって予め設定した角度に変更出来るようにします。

フライトコントローラーからジンバルの制御基板に接続して操作する方法もあるようですが、今回は受信機から直接接続することでサーボモーターのような感じで制御するようにしました。

こちらの写真が受信機からジンバル制御基板に接続した状況になります。2チャンネル分について電源線を除く信号線とアース線を接続しました。

カメラのアングルを変えるだけなら1チャンネルあれば良いのですが、もう1チャンネルを使って左右の傾きも送信機側から調整出来るようにしてみました。恐らく使用する機会は無いと思います。

カメラのアングルと左右の傾きの調整幅の設定は、前回ご紹介したSimpleBGCというソフトを使います。どのチャンネルを使用するかを指定した後、アングルの最小値と最大値を数値で入力すれば完了です。数値の単位が良く分からなかったため、カメラが好みの角度になるように数値を増減して調整しました。

この写真はジンバルとしての機能に問題がないかを確認している状況です。向かって左側を高くして機体を傾けていますが、カメラは水平を維持しており、他の方向についてもすべて確認しましたが動きもスムーズで問題は無さそうです。

この写真とは関係ないのですがカメラの取り付け位置についても調整を行いました。カメラは非常に軽いものの、ジンバルはそれなりの重量があるため、後方にあるバッテリーとの重量バランスが問題になります。

機体の中央でバランスを確認した結果、やはり前方が重過ぎるようでしたので、カメラの取り付け位置を機体の中心側に移動させるとともにバッテリーの位置も少し後方に変更することでバランスを取りました。

これでカメラの取り付けを含めて機体側の作業はすべて終了しましたので、最後にフライトモードの設定を行いたいと思います。

設定はミッションプランナーを使って行います。こちらの画像がフライトモードの設定画面になりますが、今回は以下の3つのモードを設定しました。

・スタビライズモード(Stabilize)
・アルトホールドモード(Alt Hold)
・ロイターモード(Loiter)

スタビライズモードは最も基本的なフライトモードになります。送信機のスティック操作に応じて機体は動きますが、スティックから手を離すと機体はその場で姿勢を水平に保ってホバリングを行います。ただしスロットルだけはマニュアル操作ですので、高度の維持は自分でコントロールする必要があります。

アルトホールドモードは先ほどのスタビライズモードに高度保持機能を追加したフライトモードになります。気圧センサーによって一定の高度に自動的に保持されますのでスティックから手を放した状態でも墜落の心配が少ないモードです。

最後のロイターモードはGPSモジュールからの信号を使って位置を保持するモードになります。
操作をしない限り常に一定の位置でホバリングしますので空撮には便利かもしれません。

機能としては全部で6つのモードが設定できますが、今回は送信機側にある3ポジションのスイッチに各モードを割り当てましたので、これらの3つのモードを設定してみたものです。

この他にもアクロモードやスポーツモード、オートモードなど多くのモードがありますが、とりあえず先ほど設定したモードがあれば通常の使用に不都合はないと思いますので、これで調整飛行に入りたいと思います。

2017年07月23日