初飛行に挑戦
まずは初飛行の模様についてご紹介したいと思います。実は今回のテスト飛行よりも前に組み立てが終了した直後に自宅のカーポートの中で少しだけホバリングを行っています。
一人だったので写真は撮れていませんが、特に大きな問題もなく、無事に浮かんでくれましたので一安心です。
妻の車が停まったままの状態だったため、ぶつけて壊さないように指先にも思わず力が入ってしまいました。勿論、妻の車を壊さないようにという意味です。ヘリかもしれませんが。
ということで、本日はカメラマンの確保も出来ましたので、テスト飛行を行いたいと思います。
前回のようにカーポートの中だと思わぬ方向に飛んでしまった時に被害が拡大してしまいますので今日は近所にある神社の境内をお借りして飛ばしてみました。
カメラマンの腕の問題もありますが、パイロットの腕の方にも問題があって同じ場所にジッとしていてくれないためアングルやピントを合わせるのが難しく、この程度の写真しか撮れなかったとのことでしたが、間違いなく浮かんでいることだけはご確認頂けたのではないかと思います。
この後、前後左右に少し飛ばしてみようと思ったのですが、かなり強い風が吹いており突然高度が変化したりして機体が安定しませんでしたので、完成後すぐの墜落というのはどうしても避けたいため今日はこれで終了とさせて頂きました。
次回はもう少し風の弱い日を選んで調整飛行をしたいと思います。
2013年10月12日
ジャイロの調整
昨日から風のない穏やかな天候が続いていますので、ジャイロの設定変更と調整を行いました。
組み立て作業時にはジャイロのご紹介を省略してしまいましたが、このヘリコプターにはALIGN製のGP790というヘッドロックジャイロが付いています。設置位置は機体の後方下側です。
ジャイロというのは、ヘリコプターの向きが変わったことを検出する装置で、このヘリコプターの場合はテールローターのピッチを自動で補正してくれます。
最近では3軸ジャイロ(6軸ジャイロと呼ばれるものもあるが動作は3軸)も発売されており、ヘリコプターの向きに加え、左右の傾きや前後の傾きなども自動で補正できるようになっています。
ここで少しだけテールローターの制御についてご紹介したいと思います。
ヘリコプターは機体の上にある大きなローターを回転させて浮力を得ていますが、ローターが回転を始めるとその反力によって機体は反対側に回ろうとします。その回ろうとする力を打ち消すためにテールローターが回転して機体を止める力を発生させています。
したがって、丁度バランスが取れた点で機体が真っ直ぐ前を向いて静止することになります。
原理的には簡単ですが、ヘリが上昇、下降する時はローターの回転力が変化しますし、風が吹けば浮力も変わってきますので、機体が同じ向きになるようにテールローターのピッチを常に制御する必要があります。
ラジコンヘリが世の中に登場した頃はまだジャイロが無かったため、この制御を操縦者が全て指先で操作していたようですが、現在では高性能なジャイロが開発され操縦者の負担が大幅に軽減されました。
最近のジャイロはヘッドロック(ヘディングロックと言う場合もある)が主流になっており、送信機側からノーマルとヘッドロックのモード変更もできるものが多くなりました。このヘリに付いているGP790もヘッドロックジャイロで、送信機側からモード変更や感度調整ができるようになっています。
これまで、ホバリング時のピッチ調整などはヘッドロックモードで行ってきましたが、上空飛行時は慣れの問題もあるもののノーマルモードの方が飛ばし易いと思いましたので、テールローターのピッチをノーマルモード仕様に変更しました。
こちらの写真はヘッドロックモード時のもので、サーボモーターがニュートラルの位置ではテールローターのピッチがゼロで、コントロールアームも中央にあります。
ヘッドロックモードでは機体の回転をジャイロが検出すると機体を元の向きに戻すまで制御を続けますので、機体が静止するニュートラルの位置は浮上後にジャイロが決めてくれると考えれば良いと思います。
したがって、ジャイロをヘッドロックモードで使用する場合は、とりあえずニュートラルの位置でピッチがゼロになるように調整してあります。最近ではこちらが一般的になっているようです。
次に今回変更したノーマルモードの場合ですが、ジャイロが機体の回転を検出すると機体の回転が止まるまで制御を続けます。ヘッドロックとの違いは元の位置まで戻すか、そこで止めるかになります。
こちらの写真がノーマルモードに変更した後の状態になります。写真では分かりにくいのですが、テールローターに僅かなピッチが付いており、コントロールアームも中央から少し左に動いた位置になっています。
ノーマルモードでは機体を元の位置に戻す機能が働きませんので、ホバリングしている状態で機体が静止するように最初からテールローターのピッチを調整しておく必要があります。
とりあえず適当なピッチを付けた状態で実際にホバリングを行い、最適な位置を求めることにしました。
ヘッドロックモードではジャイロが機能していればちゃんと機体が静止してくれますが、ノーマルモードでは、ピッチの調整が完了するまでは左右どちらかに回転しようとしますので、機体が地面を離れる瞬間にどちらに回転したかを見極めて、すぐにスティックを左右どちらかに操作しないといけません。
適当に調整したピッチでしたが、この位置で問題なかったようで、ホバリング中に少しずつ機首が左を向く傾向が見られますが、特に問題のないレベルのようです。
試しにロッドエンドを1回転分だけ短くしてピッチを強めにしてみましたが、これだと機首がどんどん右に向いて行きますので、最初の調整位置に戻して変更完了としました。
ジャイロをノーマルモードで使用するのは上空飛行の時だけですので、送信機のフライトモード切替スイッチでホバリング時はヘッドロックモード、上空飛行時はノーマルモードになるように設定しています。
なぜ上空飛行時はノーマルモードが良いのかや、フライトモード切替スイッチの使用方法などについては、後日、上空飛行の調整時にでもご紹介できればと思います。
2013年11月03日