ケースの幅に合わせてレールを切断する
地元の100円ショップで以前に購入したディスプレイ用のケースを使って、田舎風のミニジオラマを製作してみたいと思います。
田舎風といっても特にイメージしているものがある訳ではなく、とりあえずレールを敷いて、その周辺に雑草や畑程度を表現すればそれらしくなるのではと安易に考えています。
どのようなものが完成するのか分かりませんが、またしばらくお付き合いください。今回使用するケースは非常に小さいので、工作としてはすぐに終わるのではないかと思っています。
今日のところはレールをケースの幅に合わせて切断する作業からスタートしました。使用したのはKATO製ユニトラックの直線線路で、長さが248ミリのものです。
このケースの横幅は205ミリですので、レールの両端を20ミリ程度切断した後、ヤスリを使ってレールの断面やプラスチックの道床部分を綺麗に仕上げます。
透明のカバーは上方に向かって僅かに幅が狭くなっていますので、黒い台座部分の横幅よりも少し短めに仕上げてやる必要があります。
こちらの写真が切断作業を終えたレールになります。こうして見るとケースの奥行きもさほどありませんし、ジオラマといってもこの限られたスペースで何が表現できるのか分かりませんが、踏切と樹木程度が配置できればと考えています。
次の週末は自宅に戻って来られないと思いますので、この続きはしばらく先になりそうです。
2014年11月03日
踏切や信号機、架線柱などを準備する
まずは台座の中央からやや奥側に線路を固定しました。
手前側のスペースが21ミリ、奥側が17ミリしかありませんので、この狭いエリアに樹木を植えるのは難しいとの判断から、メインのストラクチャーは標識のみの第4種踏切としました。
踏切以外には、架線柱を1本と3灯式信号機1基を設置する予定にしています。
写真の中央が準備中の踏切になります。ジオコレの残り物を使用する予定ですがサイズが大き過ぎますので、スペースに合うようにカットして使いたいと思います。
踏切の左側が3灯式信号機と鉄路柵、右側は単線用の架線柱になります。
どれも小物ばかりですが、配置してみるとそれなりの雰囲気になるのではないかと思っています。
2014年11月16日
ストラクチャーの配置を検討する
小さなジオラマですので、ストラクチャーと呼べる程のものはありませんが、前回ご紹介した踏切や信号機、架線柱などの配置を検討してみたいと思います。
この小さなスペースで奥行き感を出すのは難しいため、とりあえず架線柱を奥の右手に配置し手前側の左手に3灯式信号機を置いてみました。
後は踏切部分ですが、あまり中央過ぎるのも不自然ですので、左右どちらかに少しズラした位置に設置したいと考えており、この写真では、左手奥に鉄路柵を設置し踏切を中央からやや右手に配置しています。
前回ご紹介した写真では、コンクリート製の細いタイプの鉄路柵が写っていますが、この踏切の雰囲気には木製の少し太いタイプの方が似合いそうですので今回はそちらを使用してみました。
まだ未塗装ですので、コンクリート製とか木製とか言っても同じグレーのパーツでは区別がつかないと思いますが、塗装を済ませれば何となくイメージが湧くのではないかと思います。
2014年11月22日
地面の塗装とストラクチャーの固定
配置が決まったストラクチャーを固定して行きます。踏切の標識や3灯式信号機は、車両に接触しないか確認する必要がありますが、KATO製ユニトラックの場合は道床の幅が広いため、ギリギリの位置に設置しても問題ないようです。
鉄路柵は、黒と茶色の塗装で少し汚れた感じに仕上げました。尖端部分は黄色に塗られているものを多く見掛けますが、今回は白く塗って仕上げてみました。
ジオコレの第4種踏切は、標識部分と黄色い柵が並んで成形されていますが、そのまま使用すると標識が踏切から離れた位置になりますので、今回は標識部分と柵を真ん中で切断し、左右に分けて設置しています。
踏切部分は周囲の地面と段差が生じますので、スチレンボードを適当な大きさにカットし、盛土をイメージした形にしてみました。
まだ未塗装ですので白いままですが、こちらも地面と同じようにフラットアースで塗装したいと思います。
尚、地面の塗装はかなり色ムラが目立っていますが、この上に雑草などを表現した時にプラスチックの黒い表面が見えないようにするためのものですので色が付いていれば問題ないと思います。
もう1点、よく見ないと分かりませんが、レールの側面も茶色く錆びた感じに塗装しています。前回の写真と比較すると何となく分かるのではないでしょうか。
2014年11月24日
バラストの散布と地面の仕上げ
枕木の周辺に敷かれている砂利のことをバラストと呼びますが、今回は線路の周囲にバラストを散布して行きたいと思います。
今回使用したKATO製ユニトラックの場合、道床部分には一応バラストが表現されていますので、そのままでも問題はないのですが、バラストを少し追加することによりプラスチックの成形品というイメージが薄れて実感的になりますので少量ですが散布してみました。
使用したバラストはKATO製ユニトラック用として販売されているもので、グレーの小さな砂に黒い砂が少量だけ混ぜられています。
踏切の周辺や3灯式信号機の周りを中心に散布してみましたが、写真で見る限りプラスチックの道床部分との区別はつかないのではないかと思います。
スプーンなどを使ってバラストを散布した後は、木工用ボンドを水で薄めたボンド水を使って固めて行きます。この時に注意することは必ずボンド水の中に中性洗剤を1滴入れてやることです。
実際に作業を行ってみると良く分かるのですが、中性洗剤を入れていないボンド水を砂に掛けると中に浸透せずに表面で球のようになってしまったり、せっかく綺麗に整えた砂がボンド水の方に向かって集まってしまったりして上手く行きません。
使用する中性洗剤は食器洗い用で良いのですが、洗剤の主な成分は界面活性剤で、この界面活性剤の働きによってボンド水が砂に浸透しやすくなるというものです。
バラストの散布が終わった後は、その周辺の地面になる部分にタミヤ製の情景テクスチャーペイントを塗布して行きます。使用したのは土ブラウンというものでセラミック粒子を配合したペーストタイプのため、塗るだけで土の表面のような仕上がりになるという非常に便利なものです。
テクスチャーペイントを塗布する前の写真を撮り忘れましたが、踏切の右側手前にはスチレンボードを使って田んぼの畦道のようなものを簡単に表現しています。
テクスチャーペイントが乾いたところで、レール周辺のバラストを中心に錆びが飛んで茶色く汚れた感じを表現して行きます。
使用したのはハルレッドと呼ばれる赤茶色の水性塗料になりますが、筆を使って塗ると濃くなり過ぎてしまいますので、エアブラシを使って様子をみながら少しずつ塗って行きます。
この時に、バラストの部分だけでなく、鉄路柵や信号機の足元なども少し塗料が掛かるようにしてやると錆が飛んだ感じが出て良いのではないかと思います。
尚、部屋の中でエアブラシを使用するときには換気にも十分に注意しましょう。
こちらの写真は塗装を終えた後の状態になります。バラストと地面の境目などが不自然な感じもしますが、この上に雑草などを表現して行きますので特に気にする必要はないと思います。
情景テクスチャーペイントを塗布した直後はベタッとした感じがしますが、乾燥するとご覧のように配合されたセラミック粒子が表面にザラつき感を出して地面のような印象になります。
こちらも草が生えていない部分からプラスチックの地肌が見えないようするためのものですので、塗りムラなどは意識しなくても全く問題ありません。
これでベースとなる地面の作業はすべて終了となりましたので、次回はこの上に雑草などを表現して仕上げ段階に入って行きたいと思います。
こちらの写真は角度を変えて撮影したものになります。レールの長さは20センチ程しかありませんが、踏切や地面を表現してやるだけで、それらしく見えてくるから不思議なものです。
完成まで残り僅かとなりました。何とか年内には完成させたいと思いますので、もうしばらくの間お付き合いください。
2014年11月30日
緑化作業と住人の配置
情景テクスチャーペイントの乾燥を待って、次は地面を緑化する作業に入りたいと思います。今回はスペースが狭いこともあり、樹木の配置を見送りましたので、地面に生えた雑草をメインに作業を進めて行きます。
あくまで雑草ですので、緑色のターフやカラーパウダーなどを混ぜ合わせながら、単調な感じにならないように注意をすれば問題はありません。
ところどころに変化を付けるため、フィールドグラスを使って長く伸びた雑草なども表現してみました。
ターフやカラーパウダーは水で薄めた木工用ボンドを地面に塗り、上から適当にふりかけてボンドが乾いた頃に余分なものを掃除機で吸い取ってやればOKです。
作業中は机の上にターフやパウダーが散乱しますので、パソコンのキーボードなどは待避させておいた方が良いと思います。
右側の畑の部分は畦道のような部分の側面にターフを撒いた後、野菜などをイメージしながら小さく千切ったカラースポンジを並べて表現してみました。
尚、地面は緑で完全に覆ってしまうよりも、ところどころ土の表面が見えていた方がそれらしく見えるのではないかと思います。
緑化の作業が一段落したら、今度はこのジオラマの住人を配置して行きます。
小さなジオラマですし、田舎という設定でもありますので、今回は4人の方に登場してもらうことにしました。
踏切の向こう側では、買い物帰りの主婦が電車の通過を待っています。踏切のこちら側は高校生の男女2人です。雑草の生え方から秋や冬ではなさそうですので、とりあえず上着は脱いでもらっています。
最後にもう1人、畑仕事中のおじさんです。農作業も一段落し、現在は休憩中の様です。
いよいよ最後になりましたが、この辺りで電車にも登場してもらいたいと思います。こちらの車両は名古屋鉄道の3400系で、復刻された黄緑色の旧塗装色になります。
バンダイのBトレインショーティーですので2両編成が収まっていますが、通常のNゲージ車両であれば、1両がギリギリ収まる長さではないかと思います。
いつものことながら、どこにピントが合っているのか分からないような写真になってしまいましたが、このような小さなスペースでも、風景があるだけで、車両単品に比べてとても良い感じに見えるのではないでしょうか。
まだまだ手を加えられそうなところも残っていますが、ケースに収めたところで、この作品については一応完成ということにしたいと思います。
残念ながらこのようなジオラマの場合、車両が走行する姿は楽しめませんが、切り取られた一部の風景の中に、いろいろな物語を表現してみるのも楽しいかもしれませんので、また次の機会に挑戦できればと思います。
では、これにてミニジオラマ製作は一旦終了させて頂きます。
2014年12月07日