川に架かる橋を設置する
両岸の下地作業が概ね終了しましたので、続いて川の仕上げ作業に入って行きたいと思います。
作業に入る前に、まずはベースのスチレンボードに両岸の部分を接着して行きます。
左右バラバラだった線路もつないでしまう必要がありますし、この段階で鉄橋や高架線路の部分も所定の位置に固定して行きます。
接着剤が乾いたら、川の両岸のプラスターを手直しした後、岩肌に見えるように茶系の塗料を何色か使用して塗装して行きます。全体を同じ色にしない方が自然な感じに仕上がると思います。
と言ってもなかなか上手く行きませんが。
両岸の塗装が完了したら、川底になる部分を水面の感じになるように塗装します。前回ご紹介した段階で下地の色は塗ってありますので、浅瀬の部分は水色系、深くなっている部分は緑系といった感じで塗って行きます。
川の水面は最後にメディウム(乾くと透明になる木工用ボンドのようなもの)を塗って透明感や光沢感を出して行きますので、それなりの雰囲気になるように塗装します。あまり水色っぽくしない方が良いと思います。
続いて川に架かる橋を設置します。最初の写真はメイン道路に掛かるコンクリート製の橋になります。僅かに高さが不足していましたので橋桁の下に0.5ミリのプラバンを貼って調節しました。
この写真は鉄橋の上流側に架かる木製の橋です。もう少し朽ち果てた雰囲気にしても良かったのかもしれませんが、一応、昭和40年代という設定にしていたはずですので、まだまだ現役という感じになっています。
橋が固定できたら橋桁の周りや川岸部分に石や砂利を置いて川の上流の雰囲気が出るように仕上げて行きたいと思います。
2012年07月16日
川をつくる
前回までの作業で橋の設置まで完了しましたので、今回は川の両岸や橋桁の周囲に石や砂利を置いて川の上流の雰囲気が出るようにしました。
使用したのは東急ハンズで購入してきた模型用の小石とTOMIX製のバラストです。川の上流ということで、あまり細かい粒の砂は使用しませんでした。
まずは大き目の石を木工用ボンドを使って適当な位置に接着して行きます。
川の流れを考えながら配置して行くと書きたいところですが、そこまでの観察力はありませんので何となく川をイメージして配置しました。
その後、その周囲に小石と砂利(バラスト)を敷いて水で薄めた木工用ボンドをスポイトで流し込んで固めています。
木工用ボンドを水で薄める時は台所用洗剤を1滴入れるのを忘れないようにしないといけません。洗剤を使用しないとスポイトから接着剤を流し込んでも中に浸透せず、砂の上で水玉になってしまいます。洗剤に含まれる界面活性剤の働きによるものだそうですが、入れ過ぎると木工用ボンドが泡だってしまうため注意が必要です。
ということで、最初の写真がこのレイアウトでは最上流に位置する木製の橋の部分になります。
前回の写真と比較すると違いが判りやすいかと思いますが、川幅が狭くなり、かなり浅い川になりました。
次の写真は川の中流部にある水力発電所の少し上流から放水口の辺りになります。ここまでは水力発電所に川の水が使用されていて水量が少ないため、石や砂利の部分を多めにしています。
最後に、こちらの写真が最下流部側から見た高架橋とその下にあるコンクリート製の橋の部分になります。この辺りでは水力発電所で使用された水が放水口から出てきて水量が多くなっていますので、石や砂利の面積を小さくして川幅を広くとるようにしています。
使用する石も上流部に比較すると小さめのものにしています。この後、木工用ボンドが乾いたら石や砂利の接着状態を確認して川の部分にメディウムを塗って仕上げたいと思います。
メディウムについては、前回、乾くと透明になる木工用ボンドのようなものとご紹介しましたが、本来は油絵の絵の具に混ぜたり表面に塗ったりして使用されるもので、画材店などで販売されています。乾いた後も艶があるグロスタイプと艶消し状態になるマットタイプがありますが、川の透明感を出すためにグロスタイプを使用します。
乾燥中にゴミや埃が付着すると取れなくなってしまいますので、一旦作業を中断して机の上を綺麗に掃除してから再開したいと思います。
2012年07月22日
川を仕上げる
川の部分にメディウムを塗り終えました。前回ご紹介したように乾くまでに数時間は掛かりますので、この間に埃などが付着しないように注意して保管します。
相変わらず腕が悪いため写真が上手く撮影できませんが、水が流れている感じに見えますでしょうか。前回と出来るだけ同じアングルで撮影してみました。
川の中の石の周辺や高架橋の下の部分などが白く見えるのは、泡だった感じを出すために白の塗料で着色したものですが、いざ塗ろうとするとどうも川の流れをイメージできなくて何となくというレベルで終了にしています
この写真は発電所の放水口の辺りになります。発電所からはかなりの水量の水が流れ出ているはずなんですが、どうもそういう感じが出せなくて苦労しました。
この後は発電所から上流部分の河川敷に雑草などを植えて雰囲気を出して行きたいと思いますが、ここで川の作業は一旦終了とし、次は線路沿いの柵の設置など、細かな作業に入って行きたいと思っています。それが終われば、いよいよ土手の雑草や山の樹木など、全体の緑化作業のステップに入る予定です。
2012年07月28日
草を植える
いよいよ線路際や道路沿いに草を植える作業に入りました。その前段として線路沿いの柵や電柱、鉄道用の信号機など草を植えてからでは設置し難いものを先に取り付けて行きます。
この写真は線路際の柵や架線柱を設置した段階のものです。小物類が設置できたら草を植える作業です。植えるといっても本物の草のように生えてくるものではありませんので、草が生えていそうなところに木工用ボンドを塗布し、緑色に着色されたカラーパウダーやターフ(スポンジを粉にしたようなもの)などを草に見立てて撒いて行きます。
あまり沢山撒きすぎると地面が完全に緑で覆われてしまって単調になりがちですので、量を考えながら、また色の濃いものや薄いものを適度に混ぜながら撒くと良いと思います。
この写真は線路沿いにカラーパウダーやターフを接着した状態です。まだ作業の途中ですが全体のバランスを見ながら少しずつ増やして行きたいと思います。この作業が終了すると山になる部分に木を植える作業になります。
駅前や道路沿いなど目立つ部分には1本ずつ独立した木を使用しますが、山のように密集して生えている部分については、フォーリッジやフォーリッジクラスターと呼ばれる緑色に着色されたスポンジの塊りを少しずつ貼り付けて山の木の先端部分が見えているような感じに仕上げる予定です。
写真が小さくて判りづらいですが、奥に見える山の中腹部分に少しだけ試し貼りをしています。
もう少し作業が進んだ段階で改めてご紹介させて頂きます。
2012年08月12日
山に木を植える
夏休としてお盆の期間中に3日間の休暇を頂きましたので山の植樹作業を進めてみました。
使用する材料は前回ご紹介したフォーリッジクラスターというもので、スポンジを細かな粒にして再び固めたような状態のものです。今回は色の濃いものや薄いものなど3種類を使用しています。
最初の写真は5月頃にご紹介した稲荷神社がある小さな山になります。実はまだ裏側は作業が終わっていないのですが、とりあえずそれらしい雰囲気にはなりましたので途中経過としてご紹介させて頂きます。
次の写真は水力発電所がある方の大きな山になります。こちらは現在植樹作業が進行中ですので、最初の写真と比べて頂くと作業前後の状況が良く分かるのではないかと思います。
フォーリッジクラスターを手で小さく千切って木工用ボンドで貼り付けて行くのですが、小さな山でもそれなりに面積がありますので手間と時間の掛かる地味な作業がしばらく続くこになります。
2012年08月14日
ストラクチャー(建物)を仕上げる
山の植樹作業は完了していないのですが、気分転換にストラクチャー(建物)の仕上げ作業を行いました。
非常に小さなレイアウトですが、こちらの写真のとおり駅舎を含めると9棟の建物を設置することになります。
今回のレイアウトで使用したものは全てTOMYTEC製ジオコレシリーズの建物コレクションです。
手間を掛けないために大半がそのまま組み立てただけのものですが、一部の建物は塗装の変更やレイアウトに合わせて加工を加えています。また、それぞれの建物の前にはこのレイアウトの住人を数名づつ配置してみました。
写真が小さいので人の姿までは確認できないと思いますので、この写真では駅舎の改札付近を拡大しています。電車を待つ人の姿が確認できましたでしょうか。
通勤客の他にもベンチで会話する女子高生や朝帰りになってしまったと思われるサラリーマンの姿なども見ることができます。
ホーム上や建物の周辺だけで既に25名の住人の方々に登場して頂いておりますが、レイアウトの完成時点までには更に増員を図りたいと考えています。
最初の写真に写っているバスは今回のレイアウト用に購入したもので、昭和40年代を意識して2台とも少し古いタイプのものにしてみました。
『たぬきおやじ』がまだ小学生だった頃は、地元の路線バスでもボンネットタイプの車両を見ることができました。方向指示器も現在のようなウインカーではなく、赤いウサギの耳のようなものが左右に飛び出すタイプのものだったと記憶しています。
2012年08月26日
山の植樹作業が完了
手間と時間の掛かる山の植樹作業もようやく完了となりました。
よく見ると隙間から下地が見えている部分もあるようですが、後は全体の仕上げの中で必要に応じて穴埋め作業を行いたいと思います。
水力発電所の裏側も、こちらの写真のように木々に覆われた山に変わりました。
今回は春という設定ですので、新緑の季節ということで少し明るめの緑を多く使用しています。
また、稲荷神社のある小さな山の裏側にも植樹を行いました。こちらは下に道路がありますので、道路際は切り立った岩場という状況です。手抜き作業のためあまり岩らしく見えないのが残念なところです。
山の植樹作業と並行して道路際や土手、川の両岸部分に草を生やす作業を進めています。
この作業が終了すれば手間の掛かる仕事は終わりになりますので、今月中には完成のご報告ができるのではないかと思っています。過ごしやすい気候になったため庭仕事もやらないといけないので予定通りには進まないかもしれませんが。
2012年09月09日
桜の木を植える
山の植樹作業や道路際、川の両岸部分に草を生やす作業も一通り終了しましたので、線路沿いや川の土手などに樹木を植えました。
レイアウトの仕上がりイメージが判るように今回は全景写真にしてみましたが、小さくなってしまって植樹の状況は判り辛いかもしれません。
一応、季節設定が春ということですので、桜の木を多く植えたつもりだったのですが、チョッと色が濃すぎたようで家族からは紅葉かといわれます。
そこまで赤くないとは思うのですが、レイアウト上に設置後に色を変えるのは難しいため日に焼けて退色するのを待ちたいと思います。
完成までもう少しのところまできましたが、道路上がまだ無人状態ですので、この後、車両や歩行者を設置して行きたいと思います。
尚、鉄道模型のページが大きくなりすぎてかなり見辛くなってきましたので、今回から複数のページに分割しております。
2012年09月16日
とりあえず完成
仕上げ作業としてレイアウト上に車両などを配置してみました。まだまだ手を加えたい部分も多々ある状況ですが、とりあえずこの状態で完成ということにして仕上がり状況をご紹介してみたい思います。
まずは最初の写真が駅前の風景になります。ホーム上では通勤、通学の人達が電車の到着を待っています。また駅前には懐かしいボンネットバスが停車しており駅から降りて来た人達が次々と乗車して行きます。
こんなに狭い駅前でバスがどうやって方向転換したのかは誰も知りません。
続いての写真はメイン道路の踏切付近になります。写真の右下には満開の桜の花を眺めながら頑張って自転車をこぐ人の姿が見えています。
踏切を通過した電車は稲荷神社の赤い鳥居の下辺りを走行していますが、なぜか踏み切りは降りたままの状態になっています。向こう側に止まっている救急車の運転手もイライラしているのではないでしょうか。
遠くの山には水力発電所の水圧鉄管が見えます。建物や山の奥には青空が広がっているというのが理想なんでしょうが、残念ながら写っているのは和室の襖に描かれた山水画です。
こちらの写真は駅の反対側の線路沿いに広がる畑になります。写真中央の畑ではお父ちゃんが鍬を手に頑張って耕している様子が見えますが、お母ちゃんはその隣の畑に座ってのんびりとお花見のようです。
中央の畑はダンボールの表の紙を剥がして作ったものですが、何となく畑には見えるものの畝が綺麗に揃い過ぎていて不自然な感じも残ります。
レイアウトを作る時に、田んぼや畑を上手く表現するのが一番難しいのではないでしょうか。
続いての写真は川の下流方向から見た風景になります。こちらの桜も満開のようです。川には釣りを楽しむ人の姿も見えます。よ~く見ないと判らないですよ。見えたという人は次の写真に話を進めたいと思います。
次の写真は川の上流側から見た風景になります。先程の写真に比べると川の中には大きな石がゴロゴロところがっています。
小さなレイアウトですので川の長さも非常に短いのですが、水力発電所の下流側は放水口から出る水で水量が増えますので、その違いが分かるように石の大きさや川の幅、堆積した砂の量なども変えてみたのですが、自然な感じをレイアウト上で表現するのは難しいものです。
橋の上には消防署の車が見えます。また奥の鉄橋の上をクモハ52形とサハ48形の電車が通過して行きます。
鉄道模型の紹介と言いながらホームページ上には電車が写った写真が少ないため貴重な1枚かと思います。
最後の写真はこのレイアウトのメインにしたかった水力発電所になります。こちらは最初の頃にご紹介して以降あまり大きな変化はありませんが、正門付近には点検作業に来たトラックの姿が見えます。
建物の山側に黒いパイプで作った水圧鉄管が見えるので水力発電所のつもりになっていますが、知っている人にしか判らない世界ではないかと思います。
以上で完成したレイアウトのご紹介は終わりにしておきたいと思いますが、完成後にレイアウト上を走る電車の姿を眺めて楽しむというタイプの『たぬきおやじ』ではありませんので、しばらく休憩した後は、また何か次にやりたいことを考えたいと思っております。
2012年09月30日