河川部分を仕上げる

模型・ラジコン

河床部分の塗装と護岸壁の設置

レイアウトの改造に伴って位置を変更した河川部分から仕上げて行きます。改造前のレイアウトでは暗渠の出口付近から川の中流くらいが中心になっていましたが、今回は不自然だった暗渠を廃止して限られた奥行きの中に上流から中流あたりまでを無理やり押し込みたいと考えています。

これまでの作業で川の位置は定まりましたので、まずは河床(かしょう)部分の塗装から行いたいと思います。レイアウトの構造上、べニア板の表面が川の底にあたるため河床という表現を使ってはみましたが、完成した段階ではここが水面になりますので、実際の河床はべニア板の表面よりも更に下にあるという設定になります。

分かったような分からないような話はこれくらいにしておいて川の塗装作業に入ります。使用するのは水性のアクリル絵の具です。

水面だから水色でというのは単純過ぎるかと思いますので、今回は、コバルトブルー、セルリアンブルー、ビリジアンの3色とホワイトを下地として使用しました。

べニア板の表面に青系の絵の具を直接塗っても発色が良くありませんので、まずは下地として全体にホワイトを塗ります。ムラ等があっても全く問題はありません。

ホワイトが乾いたとことろで、その上から青系の絵の具を塗っていきますが、川岸に近い浅い部分は明るめの青を、川の中心の深い部分には緑を多めに使用します。
仕上げの段階で再度重ね塗りをしますので、この時点では適当でも大丈夫だと思います。

全体の塗装が乾いたら、次に川岸になる部分に護岸壁を設置します。良く見ないと先程の写真との違いが分からないかもしれませんが、グリーンマックスの石垣シリーズの中からコンクリートブロックと御影石斜め積みを使用してみました。まだ寸法を合わせて仮置きした状態ですので、塗装を済ませてから接着したいと思います。

尚、上流部分についてはまだスタイロフォームが剥き出しの状態ですので、護岸壁の設置が完了した後、プラスターや石材などを使って岩場の雰囲気を表現して行きたいと思っています。

2018年04月28日

護岸壁の塗装と取り付け

前回の作業では寸法を合わせて仮置きの状態だった護岸壁を、塗装を済ませて取り付けたいと思います。まずは全体をエアブラシを使ってグレー系の塗料で塗装します。とりあえずGSIクレオスのエアクラフトグレーとつや消しホワイトを適当に混ぜたものを使用します。エアクラフトグレーは光沢ですので艶消し用添加剤も適量加えました。

この写真の段階ではまだグレーが強すぎた感じでしたので、つや消しホワイトを追加してもう少し白く仕上げました。この時点ではコンクリートブロックも石積みも同じ色で塗装しています。

続いてはグレー系の塗料の乾燥を待ってスミ入れを行います。使用したのはラジコン戦車の塗装時に購入したダークブラウンのスミ入れ塗料です。

スミ入れ用の塗料はエナメル系ですので乾燥には時間が掛かります。この段階で一晩ほど放置して乾燥したところで拭き取りを行います。これでコンクリートブロックの目地の部分や石積みの石の隙間が強調されました。

乾燥時間が短いと拭き取り時に目地の部分や石の隙間に入った塗料まで剥がれてしまいますので、十分に乾燥させることがポイントだと思います。

石積みについては、更にこの上からつや消しホワイトでドライブラシ塗装を行います。筆に付けた塗料を拭き取った後、石積みの表面を筆で擦るような感じで塗って行きます。こうすることで石の表面の凹凸が強調されて立体的に見えるようになります。

護岸壁の塗装が終われば後は取り付けです。所定の位置に発泡スチロール用の接着剤で貼り付けて行きます。
水面になる部分との隙間が広くなると目立ってしまいます。下の面が基準になるように貼り付けて接着剤がある程度乾くまでは手で押さえて固定します。

尚、曲線部分については固定されるまでに時間が掛かりますので、テープで仮止めしたり木材などで押さえるなどして途中で剥がれてしまわないようにします。

これで護岸壁の設置は終了となりますので、コンクリートブロックや石積み以外の部分についてはプラスターや石材などを使って岩場を表現したいと思います。
ここからの作業では水で溶いたプラスターが垂れて周囲が汚れたりしますので、準備を整えてから後日改めて作業を行うことにしました。

2018年05月05日

プラスターを使って川岸を作る

これまでにも何度かご紹介している工程になりますが、プラスターを使って川岸を作って行きたいと思います。

大まかな形はスタイロフォームの段階で出来上がっていますので、その上からプラスターを塗って行きます。使用するのはTOMIXのシーナリープラスターです。

プラスターは水で溶かすだけですが、比較的短かい時間で硬化が始まりますので一度に多くの量を使用しないのがポイントになります。今回は胡麻豆腐の空き容器を使用してみました。

胡麻豆腐だけでなく水ようかんや玉子豆腐の容器なども手頃な大きさで模型作りには重宝しますので時々お願いして残してもらうようにしています。

水で溶いたプラスターは筆を使ってスタイロフォームの上から塗って行きますが、水の中に木工用ボンドを加えておくことによって接着性が良くなります。

岩の表面のような感じに仕上げる場合は、少し厚めに塗った後にヘラやペインティングナイフなどを使って形を整えます。また硬化後に削り取ることも可能です。今回は雑草に覆われてしまうような箇所がほとんどですのでスタイロフォームが見えなくなれば十分です。

川に面している部分を塗る時は垂れないよう注意が必要ですし、作業中は新聞紙などを上手く利用して汚れないようにします。

川の上流部分についても同様にプラスターを塗って行きますが、こちらは川の水が流れている位置を意識する必要があるのと、岩肌が見える箇所もありますので岩の表面を頭の中でイメージしながら作業を行います。

と言っても白いプラスターのままでは形が良く分かりませんので、失敗しても何度でもやり直しが可能だ、固まってから整形しても大丈夫だという思いで、あまり深く考えないで適当に作業を進めました。

尚、こちらの写真の左側には切通しのある山を作る予定にしていますが、まだ作業の途中段階で形にもなっていませんので、とりあえずプラスターを使った作業は川の両岸に留めたいと思います。

プラスターは半日程度で塗装が可能な状態になります。川を塗った時と同じように水性のアクリル絵の具を使って塗って行きます。

絵の具を厚く塗る必要はなく、プラスターの下地が薄く染まる程度で十分ですので茶系の絵の具を数色用意して適当に混ぜ合わせながら塗り広げることで単調な色にならないようにします。

こうして改めて写真で見てみると上流側の川幅が細過ぎたような感じもしますが、最終的には樹木や雑草などに覆われて見えなくなってしまう予定ですので、とりあえずはこのまま作業を進めたいと思います。

最後の写真はまだ作業の途中段階になりますが、川岸に石や砂を追加してみたものです。
奥行きの短いレイアウトに無理やり上流から中流あたりまでを押し込みましたので、特に上流部分の石の配置が不自然な感じになってしまいました。また流れ着いた石の色がグレーなのに上流の岩肌が茶色というのも違和感を感じる部分です。

この川には鉄橋が2基と上流に道路橋が1基、合計3本の橋が架かることになり、川が直接見えるのは橋と橋との間ということになりますので、岩に見せたい部分の塗装変更を含め、今後はこの辺りの雰囲気を重視して作業を進めたいと思います。

2018年05月20日

メディウムによる水面の仕上げと鉄橋の設置

川岸に石を置いたり砂を撒いたりする作業が概ね終了しましたので、水面になる部分にメディウムを塗って水の雰囲気を出して行きます。

使用するのはリキテックスのグロスポリマーメディウムになります。このレイアウトを最初に作った時に買ったものですのでもう使えないかと思ったのですが、蓋を開けてみたらまだまだ大丈夫な感じでした。

メディウムは筆を使って塗って行きます。木工用ボンドを塗り広げるような感じになりますので、塗るというよりも置いて行くというイメージかと思います。
塗った時は白く濁っていますが乾くと光沢のある透明に変わります。今回は3回塗り重ねました。

メディウムが乾くのを待つ間に、この川に掛かる鉄橋と道路橋の塗装を済ませます。

鉄橋は川の移設作業を始める前から使用していたものですが、以前は塗装をせずに製品のまま使用していましたので日焼けによる変色でかなり黄ばんでいるようです。

ということで、今回はトラス鉄橋とプレートガーダー橋にはライトブルーを、デッキガーダー橋には暗緑色を使って塗装してみました。いずれもGSIクレオスの航空機用の塗色になります。

道路橋は今回の改造作業に伴って新たに追加したものです。こちらはGSIクレオスのあずき色を使ってみました。道路の部分はまだ未塗装の状態です。

こちらの写真が鉄橋や道路橋を設置してみた状況になります。奥に架かっているのが道路橋です。この橋の道路の部分は取り外せるようになっており、まだ未塗装の状態ですが橋につながる道路の工事に合わせて塗装作業を行いたいと考えています。

最初の写真で既にお気付きの方もあると思いますが、前回の作業では茶色系だった上流部分の岩肌をグレー系に変更しています。

イメージとして暗緑色に塗ったデッキガーダー橋よりも上流部分をグレー系の岩とし、橋から下流の部分については茶色系のまま残すことにしました。レイアウト全体が茶色系になっていますので川の上流部分だけ地層が違うという設定にしておきたいと思います。

こちらがトラス鉄橋の下から川の上流方面を見た状況になります。この時点では川の部分しか作業が進んでいませんので不自然な感じもありますが、何となく川の雰囲気は出たのではないかと思います。
尚、まだ雑草などが全く生えていない状況ですが、こちらについては全体の緑化作業を進める中で対応する予定です。

これで川の移設作業は概ね終了ということになります。仮置き状態の鉄橋や線路を固定して、この段階で一度試運転を行い線路の状態に問題が無いか確認しておきたいと思います。

2018年05月27日

D51形蒸気機関車498号機を使って試運転

仮置きの状態だった鉄橋や線路を固定する作業が終わりました。各線路への通電不良の有無や設置状態に問題が無いかを試運転によって確認したいと思います。

今回の改造作業により上段の複線部分にあった片渡りのポイントを廃止する予定にしていましたので、試運転前のこのタイミングで線路の交換作業を済ませました。

赤い丸印の中央にある黄色のラインがポイントを設置していた場所になりますが、通電不良や脱線といったトラブルが多く、また外側と内側の線路で車両を入れ換えるといった機会もありませんでしたので、同じ長さの直線レールに変更したものです。
また、これに合わせて線路の途中にあった絶縁ギャップも廃止しています。

それでは早速試運転と行きたいところですが、この機会にD51形蒸気機関車498号機を走らせてみたいということで、こちらのサウンドボックスを購入してみました。

特に試運転に必要になるものではありませんが、勢いで注文してしまったという感じです。
写真の上段がサウンドボックス本体で、右側に剥き出しのスピーカーが内蔵されています。左下に写っているのは本体に付属のサウンドカードで蒸気機関車用、右下がパワーパックに接続するためのコードになります。
今回はAmazonで16,589円で購入しましたが、定価は税込み27,000円となっていますので、それなりに高価な製品です。

こちらのサウンドボックスは、KATO製のパワーパックに接続して使用するようになっているのですが、今回は自作したポイントコントローラーに接続したいと思います。

このコントローラーにはパワーパックを内蔵していますので、サウンドボックスを接続するためにコネクタ付のケーブルと電源供給用のプラグを追加してやりました。

写真の左側の赤い丸印がサウンドボックスへの接続用のコネクタです。サウンドが不要な時はコネクタ同士を直接接続することで従来の使い方に戻ります。

右側の赤い丸印が電源供給用のプラグになります。こちらはサウンドボックス裏面にある電源入力端子に接続します。

準備が整ったところで試運転に入りたいと思いますが、レール表面の汚れが酷くて残念ながら全く動きませんでした。
年月の経過とともにレール表面が酸化してしまっているようです。まずはサンドペーパーやレールクリーナーなどを駆使して全線の清掃を行ってやります。

トンネルの中は比較的汚れも少なかったのですが、途中で止まってしまうことが何度かありましたので、ここも点検用の窓から手を入れて入念に清掃を行いました。

安定した運転が出来るようになったところで、サウンドボックスの動作も合わせて確認します。
走行音が加わるだけでこんなに雰囲気が変わるのかという感じで、機関車の動きに合わせてシュッシュッというドラフト音が聴こえますし、汽笛の音もなかなか良い感じです。

残念ながら静止画ではこの音をお聴き頂くことが出来ませんが、メーカーのホームページにはサンプル音がありますので気になる方はそちらでご確認頂ければと思います。

サウンドボックスは数年前に発売された製品で、その時点では特に興味も無かったのですが、実際に使ってみて効果が実感出来ましたので、また別の車両のサウンドカードも試してみたいと考えております。

ちなみに試運転の方は特に問題ありませんでしたので、次回からはトンネルや道路の工事に入って行きたいと思います。

2018年06月03日