車体のスミ入れとチッピング

模型・ラジコン

綺麗な状態の車体が完成しましたので、ここからはウェザリングと呼ばれる汚しの作業に入って行きたいと思います。まずは車体全体のスミ入れ作業から行います。

スミ入れについては以前にも何度かご紹介していますので説明は割愛しますが、今回はタミヤ製のスミ入れ塗料を使用してみました。薄めたエナメル塗料をスミ入れ用として販売しているもので、最初から丁度良い濃さになっていますのでそのまま使用することが出来ます。

数色販売されていますので、ジャーマングレーの車体に合わせてダークブラウンを使用することにしました。
この写真では変化が分からないと思いますが、スミ入れを行った後、拭き取りまで完了した状態になります。

続いては車体の錆びや塗装の剥がれなどを表現して行きたいと思います。
車体のジャーマングレーはアクリル塗料を使って塗装していますので、重ね塗りが出来るようにスミ入れと同じエナメル塗料を使用します。
また、車体に付着した泥汚れなどは水性のアクリル絵具を使用してみたいと思い、100円ショップで適当に数色調達してきました。

こちらの写真の左側がエナメル塗料で、錆びた表現にはハルレッドを使用し、凹凸部分を強調するためのドライブラシ用としてダークグレイとクロームシルバーも購入して来ました。
中央にある少し大きな瓶がスミ入れ塗料で、右側が水性アクリル絵具の黒と黄土、そして茶と赤の4色になります。

この写真は、車体の左側面にある履帯交換用ワイヤーの留め具や側面装甲の取り付けボルト部分に錆びた雨だれを表現してみた状態になります。
エナメル塗料のハルレッドをボルト部分に塗り、その上からエナメル塗料用の溶剤を垂らすような感じに塗って綿棒を使って上から下に軽く拭き取ります。

この手順を何度か繰り返すうちに徐々に錆びが雨で垂れたような感じになってきます。
溶剤が乾くと色が濃くなりますので少し物足りないくらいの方が良いと思いますし、やり過ぎて廃車寸前のような状態になってしまった場合には、溶剤で綺麗に拭き取ってからやり直せば問題ありません。

全体に錆びた雨だれが表現出来たところで、次はチッピングと呼ばれる塗装が剥げた状態を表現して行きたいと思います。実際の車体と同じように予め下地の塗装を行い、その上から塗ったジャーマングレーの塗料を剥がすことで塗装の傷などを表現されている方も多いようですが、今回はそんな手間の掛かることは考えていませんので、塗装が剥げた部分に別の色の塗料を塗ることによって表現したいと思います。

まずは砲塔の側面など平面部分の塗装の傷にはナイロンたわしを使用します。ジャーマングレーの塗装に対して最初は錆び止め塗料のような色を試してみたものの違和感がありましたので、フラットブラウンにフラットブラックを混ぜて、黒に近い茶色を使用しました。ナイロンたわしに塗料を付けたら、紙の上などで余分な塗料を落とした後、車体をポンポンと叩くような感じで塗って行きます。斑点が綺麗に並ばないことが重要です。

次に車体や砲塔、ハッチなどの角になる部分の塗装の傷を表現します。こちらは剥げた感じをイメージしながら筆を使って絵を描くように塗って行きます。

こちらの写真はまだ途中段階のものですが、塗る面積が小さいとあまり目立ちませんし、やり過ぎてもダメですので、全体のバランスを見ながら作業を進める必要があるものの、失敗した時は溶剤で拭き取ってしまえば大丈夫ですので、極端にボロボロの戦車にならない程度に仕上げたいと思っています。

ここまでご紹介した塗装方法は初めて経験することも多く、ネット上などの情報を基にして手抜きをしながら進めているものですので、これ以降も拘らずにいろいろなやり方を試して行きたいと考えています。