戦車長フィギュアの手直しについてご紹介してから随分間が空いてしまいましたが、出来はあまり良くないものの塗装まで完了しましたので、今回はその後の作業状況についてご報告したいと思います。
まずはキューポラの中にフィギュアを仮置きし、両腕の位置や手の向きなどを確定させたら接着剤で固定します。
仮置き状態で一定の位置を保つことは難しいため、接着剤が十分に固まりきらないうちに微調整を行います。
接着後、手の位置や向きに問題がないことを再度確認して隙間をパテで埋めてやればポーズの手直し作業は完了になります。
こちらの写真は、パテで埋めた部分を整形した後に全体にサーフェイサーを吹いた状態です。
写真を見ても手直し前の状態からどこが変わったのか判らないと思いますが、右手がキューポラの丸いハッチに掛かる位置に変更されています。また、左手は腰のあたりに手を添えているような感じにしたいと考えていたのですが、手と腰の間に隙間がないと塗装が面倒でしたので、今回は作業性を優先して腰よりも少し前あたりにくるようにしてみました。
この位置に特に意味はありませんが、そんなに不自然なポーズではないと思っています。
スタイルについては、ネット上に紹介されている作品をいろいろと見てみたのですが、どれも概ねこんな感じの服装のようですので、原形のままの状態で作業を進めることにしました。
では、塗装作業に入ります。フィギュアについてもエアブラシを使用すると綺麗に塗れるそうですが、こんな小さなものを塗り分ける技術もありませんので、筆塗りで適当に仕上げます。
服装については主にタミヤのフィールドグレイを使用し、顔や手についてはフラットフレッシュを使用しています。フィールドグレイという名称からは戦車と同じような灰色系を想像してしまいますが、くすんだ緑色となっており、ドイツ軍のユニフォーム用として調合された色になります。
尚、顔や手については、単調な色にならないようにフラットアースや木甲板色などを塗り重ねながら仕上げていますが、この写真の段階ではガミラス星人の歌舞伎役者のような感じに見えてしまいます。
こちらが小物などの細部を除いて全体の塗装が終わった状態になります。これまでにもフィギュアが付いているプラモデルを購入したことがあると思うのですが、塗装や組み立てをしたという記憶はなく、おそらく今回が初めての経験になると思っています。
1/16ということで、1/35や1/48サイズのフィギュアに比べれば十分に大きく、塗装も楽だろうと甘く考えていたのですが、大きくなった分だけ顔の表情などが分かりやすくなるため目の塗装だけでも何度もやり直す結果となりました。
このサイズでも蝋人形かと思うほどの素晴らしい出来の作品を多く見掛けますが、初めての経験でそこまで到達することは不可能ですので今回はこのレベルで十分ということにしたいと思います。
尚、ヘッドフォンについてはコードが付いていた方が細密感が出るかと思いましたので、エナメル線をY字にハンダ付けして作ってみました。長さに関してはかなり適当です。
ヘッドフォンを首に掛けた状態にするか装着した状態にするか悩んでいたところ、このフィギュアには耳らしいモールドが無いことを発見しました。
ヘッドフォンを装着した状態にすれば見えなくなってしまいますので、それを前提に省略されているのかもしれませんが、やはり耳がないのは不自然ですのでプラバンを貼り付けて耳を作ることにしました。
こちらの写真は適当に切断したプラバンを貼り付けた状態になります。手品で大きくなった耳のような感じですのでデザインナイフやサンドペーパーを使って少しずつ削りながら形を整えました。
最後の写真は襟章や肩章など細部の塗装を終えた状態になります。一応、各指の爪も表現してみました。
ヘッドルーペを使用することで細かな部分を拡大して見ることは出来るのですが、いくら細い筆を使っても指先が思うようには動かないため、近くで見るとかなり雑な感じに仕上がっています。
米粒に文字を書くような腕を持った人であれば、もっと細部まで綺麗に仕上げることが出来るのではないかと思いますが、とりあえずそれらしい雰囲気にはなりましたので、初めての経験にしては十分な出来ではなかろうかと自己満足の世界に浸っております。
尚、戦車の方の塗装作業もそれなりに進んでいますので、搭乗した状態の戦車長については、また明日以降にご紹介出来ればと思っています。