車体についてはダークイエロー系のプラスチックで成型されていますが、転輪には黒いプラスチックが使用されており、ゴムの部分は塗装をせずに黒いプラスチックのままになっています。
また、履帯(キャタピラ)に接する面は、成型時の金型のパーティングラインがそのままになっており、かなり目立ちますので、ここも処理が必要な感じです。
転輪自体は綺麗に塗装されているのものの、残念ながらゴムの部分との塗り分けのラインが誤っていますし、ここもジャーマングレーに変更してやる必要がありますのでパーティングラインの処理を済ませてから全体を塗装したいと思います。
では、まずはパーティングラインの処理から入りたいと思います。最初は金属ヤスリとサンドペーパーを使って一つひとつ処理をしていました。
しかしながら転輪の数は全部で16個もあり、しかも転輪一つが3枚で構成されていることからこのまま作業を続けてもいつ終わるのか分からないような状況です。
ネット上で紹介されていたプラモデルの製作記事を見ていたところ、戦車の転輪は電動ドリルを使って処理をすると作業が早いということでしたので、早速、充電式のドリルを使って試してみることにしました。
転輪の穴に入る太さの少し長めのボルトとナットを用意して、転輪をドリルに取り付けるための軸にします。
ドリルで転輪を回転させてセンターがズレていないことを確認したら、パーティングラインがあるところにサンドペーパーを接触させます。
この時、サンドペーパーは木材の切れ端などに巻いて使用すると作業が楽だと思います。
もう一つ注意が必要なことは、あまりドリルの回転数を高くしないことと、同じところに長時間サンドペーパーを当てないことです。やり過ぎるとプラスチックが過熱して溶けてしまいます。
充電式のドリルを使ったら、非常に簡単にパーティングラインを消すことができましたので、続いて塗装作業に入って行きたいと思います。
ゴムの部分が無塗装というのは避けたいため、まずは全体をジャーマングレーの缶スプレーで塗装した後、フラットブラックの筆塗りで仕上げることにしました。
マスキングをしてからエアブラシで塗装する方法もあるとは思いますが、多くの転輪のマスキング作業には相当の手間が掛かりますし、かと言ってマスキングなしで塗り分けるほどの腕も持っていませんので、筆塗りが最も楽な方法ではないかと思います。
筆塗りの場合、慎重に作業をしてもはみ出す部分がありますが、ウェザリングなどの過程で目立たなくなりますので、あまり気にせずに作業を行いました。
この写真の段階では塗装を終えたのはまだ6個ですので、残りの10個も根気良く作業を進めたいと思います。