マストとヤードの製作作業が一区切りついたところで、今回は船の舳先部分にあるバウスプリットとジブブームを組み立てて行きます。
バウスプリットとは、帆船の船首から前方に伸びている棒のことで、この先にジブブームと呼ばれる長い支柱を取り付けます。
バウスプリットは船体を組み立てた時点で既に船首部分に固定されているため、今回はジブブームを取り付けて固定します。
写真中央に写っている下側の白い棒がバウスプリット、その上の細長い棒がジブブームということで良いと思うのですが、ブームの部分を含めてバウスプリットと呼ぶ場合もあるようです。
ジブブームは接着剤で取り付けた後、鉛製の板を巻いて固定します。またジブブームには鎖やロープを固定するためのフックを取り付けます。先端部分近くに3箇所ある丸い金具がフックです。
このフックは0.5ミリのドリルを使って下穴を開け、そこに差し込んで接着するのですが、あまりにも小さな部品ですので老眼の進んだ『たぬきおやじ』には相当大変な作業です。
今後、マストや甲板上にもこのフックを170本ほど取り付けなくてはなりませんので、ここに来て本当に最後までたどり着けるのか心配になってきましたが、既に15年以上も経過していますので、ここで数ヶ月を要したとしても大差はありません。