不具合を発見したのはゴールデンウィークよりも前のことになります。長らく動かしていなかったラジコン戦車を久し振りに走らせてみようと思い、バッテリーを充電した後、各部の動作を確認してみたところ、走行は問題ないものの主砲の発射が出来ないことが分かりました。
主砲を発射すると発射音とともに砲身の先端が発光し、砲身が後座(リコイル)して車体が前後に揺れるようになっているのですが、送信機側で操作しても砲身は全く動きません。
数年前に砲身の上下の動作に不具合が発生し、モーターの交換作業を行っていますが、今回は砲身を後座させるための機構に不具合が発生しているようです。
とりあえず砲塔を取り外して内部にある機構部を確認してみました。機械的に破損しているような箇所は見当たりませんでしたので、駆動用モーターの不具合も考えられるため、砲身を動かすための機構部分も分解して確認してみました。
この写真の下側にある黄色いモーターが砲身を上下に動かすためのもので、こちらは以前に新しいものに交換してあります。
そして上側にある緑色のモーターが砲身を後座(リコイル)させるためのもので、取り外したところで白いリード線がモーターの端子から外れてしまいました。
完全に断線していた訳ではないと思うのですが、とりあえずハンダ付けをやり直して再度組み立てたところ問題無く動作するようになりました。砲身の後座はモーターの動きをリミットスイッチで制御していますので、機構的に上手く動作していなかったのかもしれません。
ここまで来たところで新たな不具合が見つかりました。主砲の発射により発射音も出ますし砲身の後座や車体の前後の揺れも問題ないのですが、砲身の先端が発光しなくなっています。
こちらの写真は主砲の先端を発光させるためのユニットを取り外した状態です。中央にある黄色いシールが貼られた部分が高電圧を発生させるストロボユニットで、左側の黒いチューブの被った線の先にあるキセノン管を発光させるようになっています。
貼られていた黄色いシールには絶対に分解をするなと書かれています。しかし黒い熱収縮チューブを取ってみないと基盤の状況が分かりませんので、カッターナイフで切り取って破損した部品などが無いかを確認してみました。
見た目には特に問題等は無く、電解コンデンサを基盤から取り外して確認してみたものの、短絡や容量が極端に減っているものはありませんでした。念のために配線類のハンダ付けもやり直してみましたが、残念ながら不具合は別の場所にあるようです。
修理は諦めて交換用のパーツを探してみたのですが、同じ製品は既に廃番になっており手に入れることは難しいようです。
どこかに在庫が残っているところが無いかとネット上の情報をいろいろと調べていたところ、LED仕様に変更された後継品が販売されていることが分かりました。
交換用として新たに購入したのがこちらの写真の製品になります。キセノン管を使ったものと違って高電圧を発生する必要がありませんので、基盤も非常にシンプルで外側からは電解コンデンサが数個見えるだけです。
こちらが発光部分になります。右上が旧のキセノン管、そして左下が新しいLED仕様のものです。小さな基盤の両面にLEDが2個ずつ付いています。
砲塔下側のカバーを取り付ける前の写真を撮り忘れましたが、最初の写真にある交換前の時と同じように発光ユニット(基盤)は赤い丸印の位置に両面テープで取り付けました。
後はリード線のコネクタ部分をコントローラーの赤い丸印の位置に差し込めば交換作業終了です。
今回の購入品は、1/16RC戦車用ハイテンションLEDフラッシャーという商品名で販売されているもので、ラジコン戦車用のパーツなどを扱っているM.S商店さんで購入しました。価格は1,900円ですが、送料800円が必要になります。
こちらが砲身の先端部分になります。写真の写りが悪いですが、内部に見えている四角いパーツがLEDになります。発光時の明るさはキセノン管ほどではないものの、これで十分なレベルではないかと思います。
最後に、この機会にバッテリーも新しいものに交換することにしました。写真の左側が戦車を購入した時に付属していたもので、右側が今回新たに購入したバッテリーになります。
この戦車を購入したのは2016年12月ですので既に6年半の年月が経過しています。頻繁に使用していた訳ではありませんが、ニッケル水素電池の場合、そのまま放置していると自己放電してしまいますし、定期的に充電しないと劣化を早めるようです。
走行等は特に問題ないものの主砲を発射した後にコントローラーが停止してしまう現象が時々発生しており、急な負荷に対して電圧が下がり過ぎているようです。
完全に放電させてからフル充電を何度か行ってみましたが、容量の60%程度しか充電されませんでしたので、そろそろ寿命ということではないかと思われます。
付属品の容量は2,000mAhですので、今回は少し容量の大きい3,300mAhを購入してみました。
ハイテックマルチプレックスジャパンの製品で、Amazonでの購入価格は2,880円です。
既に多くのパーツを交換していますので、これでしばらくは機嫌良く動いてくれることを祈りたいと思います。